『聴き伝わるもの、聴き伝えるもの ―20世紀音楽から未来に向けて―』第13夜「現代イタリア音楽の系譜」
18/11/10(土)
国立音楽大学 講堂大ホール

精選された現代作品(聴き伝わるもの)と新作(聞き伝えるもの)により構成されるシリーズ。今回は現代音楽史上欠くべからざる存在であるシェルシ(1905-88 ラ・スペツィア)、ノーノ(1924-90 ヴェネツィア)、ドナトーニ(1927-2000 ヴェローナ)、シャリーノ(1947- パレルモ)、フィリディ(1973- ピサ)という5名を取り上げ、世代も出身地もスタイルも異なるイタリアの作曲家を巡る相違と関連を探るプログラム。《一音による4つの小品》は、シェルシが脚光を浴び始めた1980年第後半以降、音楽史上極めて重要な作品と目されるようになったが、その頃から今日まで日本で上演されていない。その他も全て重要作ながら機会僅少なものばかり。コンピュータ音楽専修の立役者、萊孝之による新作初演も含め、レアな選曲を通じて現代音楽の諸相を体感。
F.フィリディ:狩りのプッチーニ/S.シャリーノ:ファノファニア(2010/日本初演)/L.ノーノ:ジェルジ・クルターグへのオマージュ/萊 孝之:2018年度国立音楽大学委嘱作品(世界初演)/F.ドナトーニ:ホット/G.シェルシ:一つの音による4つの小品