アーティストの見た無鄰菴 vol.3 絶えざる寛解

日本初の「海の中の美術館」をオープンさせた映像作家・韓成南（はん　そんなん）氏の作品が、無鄰菴で公開されます。韓成南氏は、三陸のホヤの養殖場でホヤを模した彫刻を海に沈め、人工物を人工ではないものに変容させる作品を海の中で公開しました。水中の世界に人間社会の営みを移すことで、地上では考えつかない視点を発見しようとする彼女の作品は、私たちに人工と自然の共生とは何かを考えさせます。日本の西洋化と近代化の中で生まれた自然主義風の庭である無鄰菴も、人の手で作り上げた人工物であり自然物です。人工と自然の間（あわい）を波のように行き来する韓成南氏の作品は、見る人にハッとする瞬間をもたらすことでしょう。期間中は、庭園でコンテンポラリーダンス・パフォーマンスや、アーティストトークも行われます。※詳細はホームページでご確認ください。