江戸の敗者たち
21/4/15(木)~21/5/16(日)
太田記念美術館
戦いや競争があると、そこに必ず生まれるのが勝者と敗者だ。そして日本の歴史上の人物はもちろん、小説や歌舞伎などの物語の中で、私たちの心を惹きつけて深い印象を残すのは、勝者よりむしろ敗者なのではないだろうか。近年では歴史を敗者の立場から見直すことで、新たな視点を見出そうとする動きも盛んになっている。
そして江戸の人々にとっても、源義経や明智光秀のように戦いに負け、落ちぶれていく者たちのはかなさや悲哀を描いた歌舞伎や小説は、深い共感を呼んだようだ。江戸時代に親しまれ、浮世絵に描かれたさまざまな敗者たちに焦点を当てる展覧会である。