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【当面の間休廊】空山基 SEX MATTER

20/3/14(土)~20/4/12(日)

NANZUKA

このたび、Nanzuka は、空山基(1947-)の新作個展「Sex Matter」をNanzukaのメインギャラリーにて、また「Trex」 をNanzuka 2G(渋谷パルコ内2G)にて、2箇所同時開催する。 空山基は、人体と機械の美を追求した作品で、国内外で伝説的な存在となっているアーティストである。その名を世に知らしめた作品「セクシーロボット」シリーズ(1978年-)では、女性の人体美をロボットに取り込んだ表現で、その後のロボットのイメージ形成に大きな影響を与えた。1999年には、ソニーが開発したエンターテイメントロボット「AIBO」のコンセプトデザイン、2001年には、世界的ロックバンド、エアロスミスの「Just Push Play」(2001)のアルバムカバーを手掛け、近年もキム・ジョーンズと手がけたDior Hommeとのコラボレーションで大きな話題となった。近年、空山の作品は、「Unorthodox」(The Jewish Museum, New York, 2015)、「Desire」(by Larry Gagosian and Jeffrey Deitch, Moore building, Miami, 2016)、「The Universe and Art」(森美術館, 東京, 2016、Art Science Museum, Singapore, 2017)、「Cool Japan」(Tropenmuseum, Amsterdam, 2018)、「Tokyo Pop Underground」(Jeffery Deitch, NY/LA, 2019-2020) といった展覧会で広く世界中で発表されている。 空山は、1970年代初め頃より、その驚異的な写実力を武器に、ピンナップのイラストレーターとしてそのキャリアを築いてきた。空山は、人物、動物、恐竜などあらゆるロボットを描くことで有名だが、フェティッシュな女性のヌード像を描いてきた事によって、その美術的な評価は二分されている。しかし、女性のヌードを描くことはアートの歴史にとっては特別なことではない。 遡れば、古代エジプト時代(B.C.13世紀)の「ドデカテクノン」、古代ギリシャにおけるミロのビーナス像、ルネサンス時代に描かれたジョルジョーネの「眠れるビーナス」、19世紀半ばのフランス新古典主義の傑作と称されるドミニク・アングルの「泉」、写実主義の巨匠クールベが描いた問題作「世界の起源」、あるいは中国の春宮画や日本の春画、その起源と呼ばれる平安時代の偃息図(えんそくず)など枚挙に暇がない。あるいは、20世紀美術の巨人と言われるマルセル・デュシャンも、その最後に残した作品「遺作」にて、裸の少女像をモチーフとしている。このように、現在に至る美術史を顧みて、空山が描く人間の身体の美しさ、人間の本質的な好奇心、欲望=生へのエネルギーといったテーマは、むしろ本流と言える。 空山はタブーを否定する。例えば、人間の裸を晒すことを社会的に抑圧するという事に、空山は賛同しない。同様に政治的、宗教的タブーにも、その作品表現において、果敢にチャレンジしようとする。空山にとって、これはパンクやダダではなく、正直である。黙る事より語る事で問題は解決されるべきだと空山は確信しており、そのために時に子供のようにイノセントであろうとする。結果的に、空山は人一倍ラディカルであろうとする。 Nanzukaにおける個展「Sex Matter」において、空山はこうした性のテーマをモチーフにしたロボットの作品にチャレンジした。一見すると、奇妙な図式ではあるが、空山は世の中に男と女がいる事によって生命が誕生するという事実を、こうした作品で強く明示している。また、身体改造、ポストヒューマンボディ、AIといったテーマの先の未来における新たな問題提起を暗示しているとも読み取れる。本展では、新作のヒューマンスケールサイズの新作彫刻作品の他、新作のペインティングを10点程度発表する予定である。 また、渋谷パルコ内のNanzuka 2Gにおける個展「Trex」では、昨年10月にタイのバンコクで先行発表した新作の鋳物製の彫刻作品を5点、ティラノサウルスの他、ステゴサウルス、ラプトルなどを描いた新作恐竜ロボットシリーズのペインティング作品を発表する。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

11:00~19:00、月曜休廊

料金

無料

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