ホース・マネー
16/6/18(土)
ユーロスペース
異国の地で翻弄された老移民の彷徨える歴史と記憶
ポルトガルの巨匠ペドロ・コスタ監督が放つドキュメンタリーの傑作。『コロッサル・ユース』に続き、リスボン郊外に暮らす老移民ヴェントゥーラを主人公に据え、カーネーション革命やアフリカ諸国の独立などを背景に、移民の苦難の歴史と記憶を描く。現実と虚構が入り混じった独特な手法で、ドキュメンタリーの枠を超えた壮大な人間ドラマを紡ぐ。
数十年前、アフリカのカーボ・ヴェルデからやって来たひとりの男。今、彼の人生が終わろうとしていた。男は移民としてリスボンのスラムに暮らし、レンガ工場などで働いていた。今でも思い出すのは、故郷の島で買っていた一頭の馬、ホース・マネーのことだった。
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