創建1250年記念特別展「国宝粉河寺縁起と粉河寺の歴史」
20/10/17(土)~20/11/23(月)
和歌山県立博物館
西国三十三所第三番札所、観音信仰の聖地、粉河寺。その名は、粉河観音の霊験を描いた日本最古の縁起絵巻の一つ、国宝・粉河寺縁起によって広く知られている。縁起によれば、粉河寺は宝亀元年(770)に大伴孔子古(おおとものくじこ)により創建されたと伝えられ、今年はそれから1250年目の節目の年となる。『枕草子』には、寺は粉河と名が挙がり、後白河法皇の粉河観音への厚い信仰が知られるなど、都の人々にもその霊験が轟いた粉河寺は、観音信仰を基軸としつつ、葛城修験や禅律僧の活動とも結びついた重層的な信仰が織りなされてきた大寺院だった。
この特別展では、平安時代に描かれた国宝・粉河寺縁起の全貌を、前後期に分けて展示公開するとともに、連綿と制作され続けた粉河寺のさまざまな縁起絵巻や縁起絵の数々を一堂に紹介する。またかつての粉河寺領に伝わる仏像・仏画・古文書もあわせて紹介し、縁起の寺・粉河寺の豊饒な歴史と重厚な宗教文化を、現代に浮かび上がらせる機会とする。
前期:10月17日~11月1日 国宝粉河寺縁起・前半「猟師による粉河寺創建譚」
後期:11月3日~11月23日 国宝粉河寺縁起・後半「長者娘の病を治す霊験譚」