Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

ぴあ

いま、最高の一本に出会える

小野祐次, Claude Monet, Impression, Soleil Levant, 2014, Gelatin silver print, 89.5×112.5cm, ed.12

小野祐次 Vice Versa – Les Tableaux 逆も真なり− 絵画頌

18/12/12(水)~19/2/2(土)

シュウゴアーツ

本展覧会は、小野が1995年に着手して以来撮影を重ねてきたタブロー(Tableaux)シリーズの最近の成果までを披露する12年ぶり(東京では14年ぶり)の個展となる。タブローシリーズは、ルネサンスから印象派までの絵画を被写体に、美術館に注ぎ込む自然光や微かな蝋燭の明るさの元で、「可能な限り時間を遡り、当時の画家たちと同じ条件に身を置いて」撮影することを徹底して行っている。そこに現れるのはオリジナルの絵画とはかけ離れた、判然としないイメージ。時に本来脇役であるはずの額装が主役になり、絵画の掛けられた空間や空気そのものまでが取り込まれ、小野が被写体と対峙した時間が集積となって静かに現前している。  
人工の光が登場する以前の画家たちの作品から、アトリエの外に出て大気や光、時間の移ろいをキャンバスに捉えようとした印象派の画家たちの作品まで、16世紀から18世紀にかけての絵画をモチーフに、写真芸術家としての小野は、写真でしか成し得ない表現を長年追い求めてきた。印象派誕生以前の19世紀に、当時の写実絵画の画家たちにその地位を奪われ取って代わられるという危機感を抱かせた写真という技法。小野はこのタブローシリーズによって、絵画史と写真史の歴史的な交差を作品化するという壮大な物語を実現しているように思われる。  
小野の「光」に対する考え方は、もうひとつの仕事であるルミネソンスシリーズ(2005〜)との対比において顕著に感じることができる。ヨーロッパの歴史的な宮殿や城などに吊り下げられているシャンデリアを撮り続けているこのシリーズでは、より厳密にはシャンデリアそのものではなく、それを形作っているクリスタルの連なりに照明を当て、光の集合体を印画紙に捉えている。全く異なる光の扱い方をしたこの二つのシリーズが現在の小野の仕事の核となっている。  

開催情報

ジャンル
ギャラリー

11:00~19:00、日月祝休廊(12月28日~2019年1月7日は冬季休廊)
2018年12月12日(水) – 2019年2月2日(土) 
オープニングパーティー:12月12日(水) 午後7時ごろより(トーク終了後より開始)

料金

無料

出品作家

お問い合わせ

アプリで読む