若者のすべて〈デジタル完全修復版〉

巨匠ヴィスコンティの初期を代表する傑作

イタリアの巨匠ルキーノ・ヴィスコンティがネオリアリズモの旗手として庶民を描いた初期作がリバイバル公開される内の1作。農村から都会に移り住んだある家族の崩壊を描いたネオリアリズモ時代の集大成的な人間ドラマだ。『太陽がいっぱい』で大ブレイクするアラン・ドロンが同作と同じ年に出演した作品で、陰影のある演技と美貌に目を奪われる。

父親を亡くし、母親に連れられて長兄の住むミラノにやってきたパロンディ家の兄弟たち。次男シモーネはボクサーとしての才能を開花させるが、娼婦ナディアとの関係にのめり込んでしまう。3男ロッコはシモーネのせいで職場をクビになり、徴兵を受けて町を去る。

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