風の歌を聴け
村上春樹の群像新人文学賞受賞作を大森一樹が映画化した青春映画。大学生の僕は夏休みに帰郷し、毎晩、友人の鼠とジェイズ・バーでビールを飲んで過ごす。ある日、僕は飲み過ぎて意識をなくしてしまった左手の小指のない女の子と知り合うのだった……。原作にあるどこか空虚で無機質な味わい、そこに漂うロマンチシズムを大森は映像化しようとしているが、指からこぼれ落ちたような印象を受ける。ただ、都会派の青春映画の登場という意味では、まさにニュー・タイプの作品だ。
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