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グレゴール・シュナイダー『SUPPE AUSLÖFFELN けりを付ける ( スープを飲み干す )』

19/9/25(水)~19/11/9(土)

ワコウワークスオブアート

本個展は、ナチス・ドイツの国民啓蒙宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッペルスが実際に暮らしていた家で、2014年にシュナイダーが行ったプロジェクトを、立体作品や映像作品によるインスタレーション構成で展示する試みである。同年にワルシャワのザヘンタ国立美術館と、ベルリンのフォルクスビューネ劇場とで『UNSUBSCRIBE』展として公開されたが、それ以降は展示されることがなく、本個展で5年ぶりに、アジアでは初めて公開する。このプロジェクトは、自らの出生地の近隣にかつてゲッペルスが暮らした家があり、かつ現存している事実を知った作家が、家を買取り、家財や目録を丁寧に調べ上げ、そして建物の内部を徹底的に破壊し、残骸を廃棄するまでを一連の流れとする。ゲッペルスが去った後、この家屋の歴史が公になることは今までに殆どなかった。戦後から約75年間、様々な家族が住みながら一般の家として街の中に存在し続けている。
社会的な性格が強い題材に取り組みながらも、シュナイダーは常に、作品の主軸を自らのクリエイションそのものとしている。本プロジェクトでも、戦争や地域性の問題を扱いながら、作家だけがもつ堅強な眼差しを持ってアプローチを試みている。芸術と社会との接点を、単純な文化の正当性とだけに留めず、その創造性をもって個々人に潜む恐怖や好奇心に分け入る作品は、芸術がもつ雄弁性を体感させ、表象文化がこれから担うものを詳らかにする。現代美術と現代社会が帰依するものを問う、シュナイダーの芸術を、この機会に見ることができる。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

11:00~19:00、日曜・月曜・祝日休廊

料金

無料

出品作家

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