表層と深層｜Surface and Depths

京都造形芸術大学美術工芸学科 写真・映像コースの主催による「表層と深層｜Surface and Depths」を開催。
出品作家である大河原光・志村茉那美・白井茜は、同じ写真・映像コースに集いながらも、年齢や来歴はそれぞれ異なる。修士課程のみ在籍（2015年に修了）していた大河原光。同大学の映画学科から転学した後、現在は東京藝術大学大学院映像研究科修士課程に籍を置く志村茉那美。同じく日本画から写真にコースを移し、現在も在籍する白井茜。それだけに同じ「写真・映像」としながらも、制作のアプローチや作品を通した社会への眼差しも異なる。
3つのフロアで展開するそれぞれの作品には、個々の眼差しを通じて、それぞれが関わりを持った場や時間の様相を見るとともに、その眼が捉えた社会の表層としても見ることができる。同時に、それらはひとつの社会や時代を深層とした、ある纏まりを持った表象とも見ることができるのではないだろうか。
本展において鑑賞者のみなさまには、それぞれの作家・作品に内在する「表層と深層」への眼差しだけでなく、それら作品を表層あるいは深層とする場や背景（社会や歴史など）にも眼差しを向ける機会となれば幸いだ。