夜と霧
02/1/19(土)
第二次大戦中にナチがアウシュビッツ強制収容所で行った大量虐殺を告発したドキュメンタリー映画。モノクロ写真やニュース・フィルムに撮られた当時の生々しい出来事――山のようになったユダヤ人の切られた髪の毛、集められた眼鏡や貴金属、また悪魔のようなナチの医師による生体実験やガス室、あるいは戦後、ブルドーザーによって処理される死体の山。それらはまさに戦慄するような歴史的事実の記録であるが、さらに、そうした過去のモノクロ・シーンに、現在の廃墟となった収容所跡がカラー画面で対比される。人類の犯した蛮行とその悲劇を見事なモンタージュ構成によって描いたドキュメンタリー映画の傑作。
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