紙芝居ができた!
19/7/20(土)~19/9/1(日)
原爆の図丸木美術館
「原爆の図」をもとに紙芝居をつくる。
米国生まれの詩人のアーサー・ビナードさんは、2012年夏に、その「無謀な」試みをはじめた。脚本を書き下ろすだけでなく、絵を部分的に選んで切り取り、さらに反転させたり、色を変えたり、別の部分の背景を組み合わせたり、紙芝居の完成までには、さまざまな実験が必要だった。
絵画と紙芝居のつくりはちがう。ただ絵を切り取るだけでは、紙芝居にならない。紙芝居として成立するためには、「原爆の図」をどう変化させればいいのだろうか。試行錯誤の日々は、紙芝居とは何かを考えると同時に、「原爆の図」とは何かを見つめなおす試みでもあったのだ。
7年の歳月を経て、2019年5月に刊行された新作紙芝居『ちっちゃい こえ』。いのちの源である「サイボウ」に耳をすますこの物語は、旅立ちのときを迎えた。
丸木美術館では、その完成を記念して、夏季企画展「紙芝居ができた!」を開催。作品に隠されていたヒミツを解き明かし、「原爆の図」を再発見する展覧会だ。
アーサー・ビナードさんと丸木夫妻の世界へ入り込み、驚きの連続を楽しんでほしい。