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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

“Violets II”, 2018, watercolor on canvas, 100 x 80 cm © Silke Otto-Knapp

シルケ・オットー・ナップ「スミレ」

18/9/7(金)~18/10/6(土)

タカ・イシイギャラリー東京

本展のタイトルは、クルト・シュヴィッタースが1931年にハノーヴァーで出版した詩誌名からとったものである。この雑誌は彼が同輩や友人の詩を精選し、纏めたものだった。雑誌に掲載された詩をどんな環境下でも逞しく咲く、美しい小さな菫の花に喩えたシュヴィッタースは、自身が書いた「菫」という詩を読者へのメッセージ、また発行主旨の宣言として表紙に掲載した。
このシュヴィッタースの雑誌は、今回展示される一連の絵画の出発点となっている——それはまた作品に枠組みを与えている。オットー・ナップは風景画をはじめ、舞台美術やパフォーマンスに関する歴史的資料を基に絵画を制作してきた。彼女は、水彩絵具を何層にも重ねたり、落としたりする手法を用いて絵画空間を変容させていく。この動きの積層によって、連続性を持った画面上に様々な階調の透明度と不透明度を出現させる。図と地が拮抗している写真のネガを見ているかのような絵画は、不安定な空間を生み出しつつも、はっきりとした物質的存在感を放っている。
本展では、複数のパネルからなる大型絵画作品「Stage (After Schwitters)」とともに、より小規模な絵画作品6点が展示される。1920年代中頃、シュヴィッタースは「ノーマルビューネ(Normalbühne)」)(「標準的な舞台」もしくは「ノーマルステージ」)という劇場のコンセプトを構想した。構成主義の合理性や機能性に影響を受けたシュヴィッタースが目指したのは、どんな脚本や作品形態にも対応しうる舞台の構成要素のデザインだった。彼は舞台装置一式と、それを使用するための技術的な指示書がすべての劇場に導入されることを想定していました。シュヴィッタースのデザインは、立方体、球、円、階段、長方形、正方形など抽象的な形状を用い、奥行きや錯覚を活かした舞台空間を作ることを可能にしている。
オットー・ナップの絵画では、シュヴィッタースの指示を基にした舞台装置を想起させながら、彼のコンセプトが可能にする新しい組み合わせや配置といった様々な可能性が示唆されている。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

11:00~19:00、日・月・祝祭日定休日

料金

無料

出品作家

オットー・ナップ

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