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ドゥ・ザ・ライト・シング

早稲田松竹

パブリック・エネミーの過激なラップにのせて描く力作で、全米で公開されるや多くの話題を巻き散らし、国内外問わずあらゆるマスコミに取り上げられた話題の映画だ。ブルックリンの貧しい黒人街の暑い夏を舞台に、その日暮らしのアルバイター、街にたむろするアル中の老人たち、ピザ屋を経営するイタリア系の親子、小さな商店を営む韓国人夫婦などの生活を、スラングにあふれたセリフで交錯させながら、ユニークな住人たちのリアルな姿が描かれていく。やがて、街を覆う夏の暑さに刺激された彼らのエゴイズムはぶつかり合って、街中を巻き込んだ暴動に突入していく……。それまではすべて黒人で占められていたS・リーの映画だが、この作品ではイタリア人、韓国人などのキャラクターが重要なポイントで導入され、黒人の一人よがりにならぬ多様な視点から、人種間のぶつかりあいが生き生きと物語られていくあたりが国際的な注目を集めた一因であろう。にもかかわらずカンヌ映画祭やアカデミー賞からは無視され、各界から大きなブーイングが起こった。

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