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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

人生劇場(青春編)

尾崎士郎の同名小説の最初の映画化で、内田吐夢が新興キネマから日活へ復帰した第1作であると同時に、戦前の日活黄金期の頂点に立つ作品でもある。“青春編“は原作のほぼ前半部にあたり、三州吉良港出身の青成瓢吉が政治家になる志を持って早稲田大学に入学するが、学生運動や恋愛に挫折して酒に溺れる日々が続く。やがて文学を志した瓢吉は、父親・瓢太郎の自殺の悲しみを乗り越え、侠客・吉良常らに見守られながら自立していく、というストーリー。今から見れば、女を泣かせて夢も実現できず生活力もない主人公・瓢吉は、“悩めるインテリ“の典型のような男なのでそれほど魅力的には見えないが、田舎から出て来た文学青年の野暮ったさをうまく表現している点で、小杉勇の演技は出色のものといえるだろう。なお「人生劇場」ほど何度も映画化されたものも珍しく、戦前にはこの他に千葉泰樹、戦後は佐分利信、萩原遼、杉江敏男、弓削太郎、沢島忠、舛田利雄、加藤泰、深作欣二らがそれぞれ監督、佐分利版、内田版と傑作も多い。

上映情報

ジャンル
日本映画 人間ドラマ
制作年・国
1936/日本
配給
日活多摩川
上映時間
117分

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