Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

あれか、これか

20/7/4(土)~20/8/2(日)

KAYOKOYUKI

このたびKAYOKOYUKIでは、秋吉風人と田中和人によるグループショー「あれか、これか」を開催する。同展覧会は、秋吉と田中が近年展開しているシリーズで構成されている。
秋吉風人の2枚つなぎのキャンバスに絵を描き、複数点完成したところで分解し、その1/2を、別の1/2とつなぎあわせて、新しく2枚つなぎのキャンヴァスに仕立て完成させたシリーズ。そこには、主語としての絵画の独立性・単一性を引き裂き、絵画の集団性・社会性が現出している。それは、社会における人間存在のメタファーともなり、個人と個人、個人と社会の関係性を映し出しているのである。
田中和人の抽象絵画の歴史を視野に入れて描いたペインティングの上に様々な色に露光した写真(印画紙)を貼ることで構成される「PP」シリーズ。その構成は十分に時間をかけて考慮されたもので、繊細な印画作業による「写真」と即興性を帯びた「絵画」を、それぞれのメディウムやプロセスを維持しながら、ひとつのイメージへと統合させることで、両者が逆転と回復を繰り返し、同時に互いを解体していくことを試みている。
これまで彼らが続けてきた制作の歴史を考えたとき、これらのシリーズは、その歴史を自ら解体しているという点で重要な意味を持っていると思われる。
秋吉は、これまでルールや偶発性の導入、多様な技法の混合、制作過程の可視化、物質性の強調といった手法を用いながら、絵画を絵画たらしめるものとは何かを問い続けてきた。
田中は、絵画と写真の関係性を軸としながら、様々な角度から写真による新しい抽象表現の可能性を試みており、そこには「絵画を見る」という経験を写真によって認識するという姿勢が貫かれていた。
そこには、すでに失われかけている「絵画」を純粋に自立したものとする近代的価値観への信頼あるいは思慕が前提にあるように思える。しかし、近年の彼らのシリーズには「1枚の絵画」という概念の完全性・独立性を解体し、不完全なもの、遍在的で複数的なものへと切り開いていこうとする意思が読み取れる。
「絵画」とは何か?「写真」とは何か?という根源的な問題を常に問い続ける2人の新たな地平を楽しめる。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

12:00~17:00、月曜日・火曜日・水曜日・祝祭日休廊

料金

無料

出品作家

お問い合わせ

新着エッセイ

新着クリエイター人生

水先案内

アプリで読む