水野美術館コレクション 美しNIPPON
20/7/4(土)~20/8/2(日)
美術館「えき」KYOTO
「絵の前に立った瞬間、全身に鳥肌が立つほどの感動を覚えた」
近代日本画に魅了され一大コレクションを築き、ついには日本画専門の美術館まで建てたホクト株式会社の創業者・水野正幸の言葉である。
水野氏の心を捉えてやまなかった日本画の魅力の一つは、春夏秋冬が織りなす“日本の美”だった。四季が移ろうさまは、ふとした時に感じる草木の色づきや匂い、月夜に浮かび上がる陰影、微かに薫る優しい風によって、私たちの五感にふれ、古来より日本人の暮らしや心を豊かにしてきた。そうした感覚は、日本画の世界にも色濃く反映され、巡りゆく四季を表した風光明媚な花鳥図や山水画、あるいは時節ごとの装いに身を包んだ麗しい美人画が生まれたといえるだろう。また、岩絵具特有のきらめく色彩、和紙ににじむ墨、流麗な描線など、日本画ならではの特徴は、繊細な四季の変化を表すのに最も適しており、日本そのものの魅力に通じている。
本展では、水野コレクションから横山大観、菱田春草、上村松園など、近代日本画の巨匠たちによる、選りすぐりの名品を紹介。季節の移ろいや四季を彩る女性たちなどをとおして、胸をゆさぶるような日本画の魅力が堪能できる。
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