憧れの欧米への旅 竹久夢二展
19/9/7(土)~19/10/27(日)
茨城県近代美術館
「湖畔の舞妓」 大正(1912-26)初期 絹本彩色
抒情的な美人を描き出し、大正時代に一世を風靡した竹久夢二(1884-1934)。その仕事は多岐にわたり、絵画としては日本画、油彩画、水彩画、版画といったジャンルをまたいで制作したほか、詩や童謡も創作し、封筒や絵葉書などのデザイン、本の装幀や楽譜の表紙絵なども手がけ、夢二の作品世界は人々の生活に広く浸透した。その洗練された色使いと斬新な構図からなる作品は現代においても色あせることなく、書籍や日用品のデザインとなって愛されている。
本展では、貴重な肉筆画を多数展示して“夢二式美人”をご堪能いただくほか、実際に販売されていた封筒など当時の人々の暮らしを彩ったデザインの数々、書籍や楽譜の装幀などにより、幅広い画業の全貌を紹介。
また、夢二が切望しながらも長く叶わず、人生初にして最後となった晩年の欧米旅行にスポットを当て、旅行中に描いた異国の女性たち、ウィーンで制作された稀少な油彩画《扇をもつ女》(1932-33)などの作品を特集展示する。