甘い生活
最初、フェリーニが考えていたタイトルは「紀元2000年のバビロン」。20世紀のバビロンさながらのローマの退廃ぶりを余すところなく描いた大作だ。フェリーニ作品としては、後年の「サテリコン」や「カサノバ」の原型ともいえる画期的作品である。スターの顔ぶれの豪華さも特筆に値する。現代のローマ、作家を夢見て地方から出て来たマルチェロは、今ではゴシップ記者。ある夜、大富豪の娘と一夜をともにして帰宅すると、同棲中のエンマが自殺を図っていた。エンマを病院に入れたマルチェロは、空港にハリウッドのグラマー・スター、シルヴィアの取材に行く。天衣無縫なシルヴィアにマルチェロはさんざん引きずり回される。そんな彼の心のよりどころは、友人のスタイナー一家。スタイナーの知的で平和な生活は、マルチェロに作家への志を思い出させるが、スタイナーは子供と一緒に自殺をしてしまう。ショックを受けた彼は、乱痴気パーティーをして夜を明かした後、海岸で怪魚の死骸を見つけるのだった。
上映情報
- ジャンル
- 外国映画
- 原題
- LA DOLCE VITA
- 制作年・国
- 1960/伊=仏
- 配給
- 洋画マイナー
- 上映時間
- 173分
キャスト&スタッフ
- 監督
- フェデリコ・フェリーニ
- 脚本
- フェデリコ・フェリーニ
- エンニオ・フライアーノ
- トゥリオ・ピネッリ
- ブルネロ・ロンディ
- 撮影
- オテッロ・マルテッリ
- 美術
- ピエロ・ゲラルディ
- 音楽
- ニーノ・ロータ
- 出演
- マルチェロ・マストロヤンニ
- アニタ・エクバーグ
- アヌーク・エーメ