真珠 ― 海からの贈りもの
20/5/30(土)~20/9/22(火)
渋谷区立松濤美術館
世界最古の宝石のひとつである真珠。貝をあけ、そのなかから取り出される真珠は、カットや研磨など人間の手を加える前から美しい輝きを放ち、古くから人々を魅了してきた。真珠があしらわれた宝飾品は、富や権力の象徴でもあり、王侯貴族はこぞってそれらを身につけた。
本展では、古代から近代に至るまで英国をはじめとするヨーロッパ各国で製作された真珠の装身具を展示。これらの装身具は素材の美しさはもちろんのこと、洗練されたデザインや職人による精緻な細工が施されたもので、真珠の宝飾文化のすばらしさを伝えている。
その他にも、本展では日本における真珠の歴史についても取り上げる。1893(明治26)年に御木本幸吉(1858-1954)が世界で初めて真珠の養殖に成功した後、今日に至るまで日本における真珠の養殖は発展し続けてきた。明治以前の日本では真珠が装身具として用いられることはほとんどなかったが、養殖真珠産業が興った後には、高度な金属細工技法による美しい装身具が製作されるようになった。
まさに「海からの贈りもの」である真珠。本展ではその魅力を多面的に紹介する。
新着エッセイ
新着クリエイター人生
水先案内