プラーグの大学生〈1926年〉

Ｈ・Ｈ・エーベルスの怪奇小説をもとにした怪奇映画の傑作。1913年、1936年にも映画化されたが、本作が最も有名である。19世紀のプラハを舞台に、悪魔と魂を売り渡す契約を結んだ野心家の貧乏学生が、契約の印として鏡からはがされた自らの鏡像に脅かされ、やがて破滅するまでを描く。ポーの小説『ウィリアム・ウィルソン』などにも通じる分身＝ドッペルゲンガーをテーマにした作品であり、「カリガリ博士」のＣ・ファイトが、学生とその影を見事に演じている。