ポーラ美術館特別協力 new-fashioned:日本洋画 美の系譜
21/12/10(金)~22/3/13(日)
岐阜県美術館
視覚的な表現である絵画は、時代や社会を超越し、感性や感覚を鑑賞者と交感することができるメディア。歴史が移り変わるたびに、新たな要素を取り込みながら、時代を象徴する表現を生み出してきた。
従来絵画は、平面上に反射した光を描き鑑賞することを前提としており、その色彩と形態のなかに美の存在を求めてきた。しかし、デジタル化へと加速度を増す現代社会では、直接発光する画面越しの画像が日常生活に満ち溢れ、かつてないほどの視覚認識の変化が、画家や鑑賞者にもたらされようとしている。
いつの時代も、画家が求めてきたことは、本物の表現が宿す永遠なる美へのあこがれだった。本展覧会では、絵画における美のありかを探るべく、西洋文化が一気に流入し、日本文化に大きな変容をもたらした明治まで時代を遡る。日本に美術が制度として定着していくところから、関連する西洋の絵画に時代を読み解く鍵となる今日の芸術を織り交ぜながら、新たな潮流を創出していった日本洋画の美の変遷をたどる。西洋の影響を深く受けてきた日本人画家の内面における美意識の形成と、様々な表現への拡がりをご紹介する。