【緊急事態宣言中休館】開館80周年記念特別展 国宝燕子花図屏風 色彩の誘惑
21/4/17(土)~21/5/16(日)
根津美術館
尾形光琳(1657~1716)の「燕子花図屏風」は、カキツバタの群生を、金箔を貼った大画面に群青[ぐんじょう]と緑青[ろくしょう]の二種の絵具のみを使って描いた作品。
これら青と緑と金(黄)の三色は、しばしば組み合わされて、日本・東洋において特別な伝統を有する色だった。その一方、本作品の色彩感には、江戸時代ならではの美意識が反映していると見ることもできる。
本展覧会では、紺紙金泥経や、青や緑を主調とする画面に金彩が加わった中世の仏教絵画、あるいは唐時代以来の金碧[きんぺき]山水などと、この三色が活躍する清新な古九谷や黄瀬戸など同時代の陶芸作品、さらに、色彩傾向を同じくする金屏風の数々をあわせて展示することで、「燕子花図屏風」に新しい光を当てることを試みる。