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風を聴き、水と暮らす

20/6/2(火)~20/7/5(日)

佐野市立吉澤記念美術館

塚原哲夫《谷中村の田中正造》

佐野(安蘇郡)を含む両毛地域は、渡良瀬川および支流の恵みと水運で栄えた。秋山川が登場するといわれる万葉集の「下毛野安蘇の河原よ石踏まず空ゆと来ぬよ汝が心告れ」をはじめ、阿曽沼や菊沢川など、佐野の豊かな水の情景が和歌・漢詩に詠まれてきた。本展では、水と共にある風景を描いた絵画作品を、佐野にゆかりの文学作品と共に紹介する。
また、当地の旧家・吉澤家に伝わった渡辺崋山《風竹図》を修復後初公開。崋山は桐生・足利を訪れ、渡良瀬川添いの田畑の豊かさを羨むように記述している。天保飢饉後に吉澤松堂のために描いた《風竹図》には、竹の葉音にさえ民の苦しみを想うという鄭板橋(清代の詩人・墨竹画の名手)による詩を書き添えた。吉澤家はこの画を刻んだ巨大な碑を建てたが、その碑銘を撰した地元文人・森鴎村は、渡良瀬流域に大きな被害をもたらした足尾鉱毒事件をうたう漢詩「鉱毒歌」を作り、住民救済に奔走した田中正造に深い共感を示している。
佐野を含む広い地域は、台風による水の被害を受けた。災害からの復興を祈りつつ、この地が長い歴史の中で受けた水の「恵みと災い」について振り返る。ふるさと・佐野の良さを改めて見直す機会となれば幸いである。
【併催】板谷波山・田村耕一の郷土愛

開催情報

ジャンル
美術館

9:30〜17:00、月曜日休館

料金

一般520円(470円)

※( )内は20名以上の団体料金
※大学生以下・障害者手帳等をお持ちの方は観覧無料
※学生証・障害者手帳等要提示
※都合により会期・内容が変更となる場合あり

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