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円山応挙から近代京都画壇へ

19/8/3(土)~19/9/29(日)

東京藝術大学大学美術館

江戸時代、京都では、伝統的な流派である京狩野、土佐派をはじめとして、池大雅や与謝蕪村などの文人画、近年一大ブームを巻き起こした伊藤若冲や曽我蕭白、岸駒を祖とする岸派や原在中の原派、大坂でも活躍した森派など、様々な画家や流派が群雄割拠のごとく特色のある画風を確立していた。しかし、明治維新以降、京都画壇の主流派となったのは円山・四条派だった。円山・四条派とは、文字通り円山派と四条派を融合した流派だ。
円山派の祖である円山応挙が現れたことで京都画壇の様相は一変した。応挙が得意とした写生画は画題の解釈を必要とせず、見るだけで楽しめる精密な筆致が多くの人に受け入れられ、爆発的な人気を博した。京都の画家たちはこぞって写生画を描くようになり、応挙のもとには多くの門下生が集まって、円山派という一流派を形成した。
四条派の祖である呉春は、初め与謝蕪村に学び、蕪村没後は応挙の画風を学んだことで、応挙の写生画に蕪村の瀟洒な情趣を加味した画風を確立。呉春の住まいが四条にあったため四条派と呼ばれたこの画風は、弟の松村景文や岡本豊彦などの弟子たちに受け継がれ、京都の主流派となった。呉春が応挙の画風を学んでいる上、幸野楳嶺のように円山派の中島来章と四条派の塩川文麟の両者に師事した画家も現れたこともあり、いつの頃からか円山派と四条派を合わせて円山・四条派と呼ぶようになった。
応挙・呉春を源泉とする円山・四条派の流れは、鈴木百年、岸竹堂、森寛斎、幸野楳嶺等へと受け継がれ、それぞれの門下から、近代京都画壇を牽引した竹内栖鳳、菊池芳文、山元春挙、今尾景年、上村松園等を輩出。彼らは博覧会や、日本で初めての公設美術展覧会である文部省美術展覧会で活躍し、全国に円山・四条派の名を広めた。一方で、栖鳳たちは、自身の塾や、教鞭を執った京都府画学校や京都市立美術工芸学校、京都市立絵画専門学校で多くの近代京画壇の発展に資する後進たちを育てている。
本展では、応挙、呉春から戦前までの系譜を丁寧に追うことで、円山・四条派の全貌に迫るとともに、日本美術史のなかで重要な位置を占める京都画壇の様相の一端を明らかにするものである。
※前期後期で大幅な展示替えあり(ただし、大乗寺襖絵は通期展示)
前期:8月3日(土)〜9月1日(日)まで
後期:9月3日(火)〜9月29日(日)まで
※京都国立近代美術館に巡回(11月2日〜12月15日)。

開催情報

ジャンル
美術館

10:00〜17:00、月曜日休館(ただし、月曜日が祝日または振替休日の場合は開館、翌日休館)

※入館は閉館の30分前まで

料金

一般1500円(1200円)、高校・大学生1000円(700円)、中学生以下無料
グッズセット券:「応挙手ぬぐい」セット券2000円(8月2日まで販売)

※ ( )は20名以上の団体料金
※ 団体観覧者20名につき1名の引率者は無料
※ 障害者手帳をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料

出品作家

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