パシフィックハイツ

Ｊ・シュレシンジャー監督が挑戦したサイコ・スリラーの快作。サンフランシスコにあるおもちゃ工場を任されているドレイク。結婚を目前にした彼は、婚約者のパティとともに、高級住宅地パシフィック・ハイツに古ぼけた屋敷を買った。いくぶん手直しし、二部屋を人に貸すことにした彼ら。一部屋には人のよい日本人の夫婦が住むことになり、もう一部屋は奇妙な人物、カーターが借りることになった。だが、カーターが屋敷に来てから、不思議なことが次々と起こり始め、やがてドレイクは精神の均衡を失っていく……。「ビジョン・クエスト／青春の賭け」「バーディ」「フルメタル・ジャケット」と、難しい役柄に挑み、見事にこなしてきたＭ・モディンが、微妙な演技を要求されたドレイク役を演じきっている。カーター役のＭ・キートンもまた、怪演を見せており、この二人の対照的なキャラクターの演技が見どころの一つだ。