家光と彦左
松竹から東宝へ移籍した長谷川一夫と、エノケンと並ぶ喜劇王・古川緑波の初顔合わせによるマキノ雅広監督の娯楽時代劇。大久保彦左衛門は徳川将軍家三代目の世継に死を賭して竹千代を推す。やがて竹千代は三代将軍・家光となり、彦左とともに本多上野介の宇都宮釣天井の陰謀を打ち砕く。コメディ・タッチのストーリー展開とともに、家光が催す大宴会のシーンで日劇ダンシング・チームを踊らせるなど賑やかな趣向の中に、二大スターの持ち味を十二分に生かしたマキノ雅広の巧みな演出はまさに名人芸。この作品の好評により、同年末に同じ顔合わせで芸道映画「男の花道」が製作された。
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