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中谷ミチコ: ドローイング展

21/8/6(金)~21/9/5(日)

アートフロントギャラリー

中谷ミチコは1981年東京生まれ。ドイツのドレスデン造形芸術大学修了後、現在三重県にアトリエを構え制作活動を行っている。2010年にVOCA展(上野の森美術館)奨励賞受賞、2018年「DOMANI・明日」展(国立新美術館)出品、大地の芸術祭アートトリエンナーレ2018(新潟)参加、そして2019年三重県立美術館での個展開催など、近年美術館等の企画展でも活躍の場を増やし、今後も国際展や美術館での発表を予定している。また、2020年には東京メトロ銀座線虎ノ門駅に幅9mのパブリック彫刻「白い虎が見ている」を設置し、中谷独自の技法による立体表現と、その迫力が大きな話題となった。今年1月には、これまでの活動と将来性から選考され新鋭作家に贈られるタカシマヤ美術賞にも選ばれるなど、今もっとも注目度の高いアーティストの一人と言えるだろう。
彫刻家・中谷の代表作は、一般的なレリーフとは異なり凹凸が反転している立体作品。凹んだ造形、その空虚の中にモチーフが存在し、「不在性」と「実在性」を問い続けるその作品は、鑑賞者と物体の間に複雑な距離感をもたらし、「そこにあるのに、ない」不思議な存在だ。この輪郭が曖昧でやわらかな印象を与える彫刻作品は「絵のような彫刻を作れないか」と中谷が試行錯誤をはじめたところから始まっており、イメージの源泉であるドローイングは中谷の創作の中で必要不可欠な表現なのだ。
今回のアートフロントギャラリーの展示では、そのドローイング作品を中心に展開する。以前中谷は、「薄い紙のドローイング作品もその存在自体が彫刻の様に」と語っていたことがあった。そう、中谷にとってはドローイングも彫刻なのだ。白い紙に彫刻を置くようなイメージでドローイングしたり、脳裏のイメージを紙の上に流す用に描き続けたり、日常的にも、制作を続ける中でも中谷は数えきれないほどのドローイングを描いている。本展では、この夏にリニューアルオープンする越後妻有里山現代美術館に収蔵される彫刻作品の為のドローイングや、コロナ禍の中で日常的に描き続けてきたドローイングを展示予定。中谷はこれまで主にA4サイズ程度の小さなドローイングしか発表してこなかったが、今回は彫刻作品を想起させる大型のドローイングも発表。新たな中谷作品の魅力に出会える展示になることだろう。またあわせて、ドローイングとリンクする新作レリーフ作品、立体制作の過程で制作される粘土原型も出品予定。
彫刻家・中谷ミチコの創造の源泉を覗き込む展覧会となる本展を、是非ご高覧いただきたい。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

12:00~19:00、月曜日、火曜日、8月11日〜15日休廊

※土・日は11:00~17:00

料金

無料

出品作家

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