第29回奨学生美術展

佐藤国際文化育英財団は、美術に関する創造及び調査研究活動に対する助成、美術を専攻する学生への奨学金援助、美術館の運営などを目的として1990年に設立した。91年より開始した奨学援助事業は、全国の美術系大学より推薦を受けた邦人学生と留学生の応募者の中から、厳正なる審査により選ばれた奨学生に2年間にわたり奨学金を支給するもの。本展は彼等の研究成果としての作品を広く公開し、皆様にご紹介することを目的として開催する。また本展を契機として所属大学・研究分野・団体などの枠を越えて奨学生同士の交流を深めることにも期待している。
今年度の出品者は全国9大学（愛知県立芸術大学・金沢美術工芸大学・京都芸術大学・女子美術大学・多摩美術大学・東京藝術大学・東北芸術工科大学・広島市立大学・武蔵野美術大学）から選出された17名と招待作家2名の計19名が参加する。招待作家は過去の奨学生の中から現在活躍著しい方を出身大学や分野等ができるだけ偏らないように出品を依頼している。今回は京都市立芸術大学大学院出身の第17期森桃子氏と東京藝術大学大学院出身の第18期松岡歩氏にご助力を賜った。
本展出品規定では奨学金支給期間内に制作された作品であることとサイズのみを共通フォーマットとしており、出品者それぞれが取り組んできたテーマの日本画、油画、版画作品が一堂に会する。是非この機会に若々しい作品をご覧いただき、今後彼等の作家としての歩みを一人でも多くの皆様に見守っていただければと願ってやまない。また特別展示として、前回第28回奨学生美術展優秀作品として買い上げた作品2点を展示。さらに5F展示室では本展に併せて同財団奨学生コレクションを展示する。