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風能奈々展「触っても触っても遠い」

19/7/27(土)~19/8/24(土)

小山登美夫ギャラリー

鍵 2019 acrylic on canvas 45.5 × 33.3cm ©Nana Funo photo by Taishi Nishi

小山登美夫ギャラリーでは、風能奈々展「触っても触っても遠い」を開催する。本展は、小山登美夫ギャラリーでの8度目の個展となり、新作ペインティングを発表する。
今回の出展作について、風能は次のように語る。
「今回の作品はハンダゴテのような熱ペンで分厚く層状に塗った絵の具を溶かしながら引っ掻いていくことで描いています。絵を描く時(ほとんどの場合)1度では終わらず2度3度と塗りつぶされ上からまた新しい絵を描く方法でつくられます。
もともとレイヤー構造やマチエールは絵を描くうえで重要視していたのですが、作者である私だけが直接的に物語に関われるところが気に入っています。
見たことのない遠くの村と会ったことのない人たちを描きます。上から重ねて、古い歌の一部分と雨が降って喜んでのびるツルを描きます。」
本出展作においては、モチーフが上塗りされて重ねられ、そこから絵の具の層を溶かしながら引っ掻くことで新たな描線を生み出すことに挑戦している。一見、雅やかな画面には、実は隠され異なった層に属するもの同士が繊細に関係しあっている。
また本展では「鍵」など、今までよりも抽象的な表現の作品もある。
「これは草原が(たぶん鍵のような作用によって)開かれていくシーンを描いたものです。世界が開かれていく時の絵です。風が吹いている草原でなにかに気づいて驚くようなシーンの絵です。」
そこには現実的な時間や、空間を遥かに超えた、立体的な物語世界が描かれ、より観るものの想像力を掻き立てる。それはひとりの世界に閉じこもる内向的表現から、世界が開かれる描写に至った風能の作家としての心境の変化、そしてスタイルに縛られずに表現方法を追求するひたむきな姿勢が如実に現れていると言えるだろう。
誰しもが持っている意識下に沈んだ記憶を呼び起こすような、風能の新しい表現を堪能できる。

開催情報

ジャンル
ギャラリー

11:00~19:00、8月11日~8月19日、日曜・月曜・祝日休廊

料金

無料

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