凹凸に降る -ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション 2019年冬の企画展- 小野耕石、滝澤徹也、中谷ミチコ、浜口陽三
19/10/5(土)~19/12/22(日)
ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション
「いちばんたいせつなことは、目に見えない」とは小説『星の王子様』の一節。本展では、はっきりと形をとらない大切なものを、てのひらにさぐり、凹凸のあわいを模索する三人の現代作家を紹介する。
スクリーンプリントを刷り重ね、観念的な立体版画を作り上げる小野耕石、蜘蛛の巣や北欧の岩石を刷りとり、時や歴史を象る滝澤徹也、石膏を型に、樹脂を流し込み、心の結晶を幻影として見せる中谷ミチコ。
かつて東京美術学校の彫刻科を中退してフランスに渡った浜口陽三は、銅の表面を限りなく細かく刻むメゾチントという技法に辿りついた。
浜口のやわらかな銅版画と共に、とらえられないものを求めて、その触感を実在化するように表現へ深くもぐりこむ、現代の静かな心の象形を鑑賞いただきたい。