企画展「岡崎ゆかりの洋画家 中根寛の全貌展」
20/11/28(土)~21/1/11(月)
岡崎市美術博物館
1925(大正14)年愛知県額田郡豊富村夏山(現岡崎市夏山町)に生まれた中根寛は、岡崎師範学校卒業の後、東京藝術大学油画科に進学し、日本近代洋画壇の重鎮であった安井曾太郎、林武らに学んだ。1955(昭和30年)東京藝術大学美術学部専攻科(油画)を修了後は、母校で後進の指導にあたるとともに、特定の美術団体等に属することなく、グループ展や個展を中心に作品の発表を続けた。東京藝術大学美術学部長を歴任し、1990(平成2)年に同大学を退官。その後も個展を中心に作品を発表し続けましたが、2018年(平成30)年1月17日、92歳でその生涯を閉じた。
1960年代においては人物を主体とする重厚なマチエールの構成的な作品を多く描いたが、1970年代に入ると欧州旅行が契機となり風景画に新境地を求め、日本、中国、ヨーロッパ各国の風土を繊細な美意識をもって描いた。ゆるぎない構成力と独自の技法から生み出された芳醇な色彩によって描かれた風景画は、深遠、静謐でありながら、確固とした空間を表出し、その洗練された画風は現代日本画壇で高く評価された。
本展では、東京藝術大学在学中の初期の人物画から、中根芸術の真骨頂ともいうべき日本の風景画までの作品を一堂に展示することで、画業の全貌を紹介しその魅力に迫る。
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