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哀しみのトリスターナ

早稲田松竹

「昼顔」でドヌーヴとコンビを組んだブニュエル監督が、前作以上に、ドヌーヴから冷ややかな美しさと人間存在の恐しさをえぐり出して見せた秀作。舞台は1920年代末のスペイン。16歳の孤児トリスターナは、没落貴族ドン・ロペに引き取られるが、やがてドンはトリスターナを“女“として見るようになる。だが彼女は若い画家と駆け落ち。二年後、病で片足を切断して戻った彼女は、ドンと結婚するが、発作を起こしたドンを見殺しにする。ヒロインがテラスの上からガウンをはだけ、片足のない裸身を、もの言えぬ下男に見せつける冷えきった場面が忘れ難い。

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