没後70年 吉田博展
21/6/19(土)~21/8/29(日)
静岡市美術館
洋画家の吉田博(1876-1950)は、風景画の巨匠として知られる。本展では後半生に没頭した木版画約200点を中心に、油彩画、水彩画、写生帖、版木をあわせて紹介し、吉田博が捉えた美の世界を探訪する。
吉田博は明治32(1899)年に日本で描きためた水彩画を携えて渡米、自作を販売して渡欧資金を作るという快挙を成し遂げる。大正後期からは、西洋画の写実的な描写と日本の伝統的な木版技法を統合すべく研究を重ね、生涯に約250種もの木版画を制作した。平均して30回以上、時には100回近くもの摺りが重ねられた精緻な作品は世界中で愛され、かのダイアナ妃の執務室に飾られていたことでも知られる。
若い頃から世界を旅し、日本人ならではの絵画を考え続けた吉田博にとって、木版画は一つの到達点だった。多色摺木版の極致ともいえる名作の数々をお楽しみいただきたい。
※会期中、一部展示替えあり
前期7/25まで、後期7/27から