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『グッドワイフ』怒涛の展開で最終話へ 常盤貴子&水原希子が見せた涙と友情 

リアルサウンド

19/3/11(月) 6:00

 日曜劇場『グッドワイフ』(TBS系)が、とんでもない展開スピードで最終話に突入していった。

参考:最終回の展開は…?

 第9話のタイトルは「堕ちた正義」。最大の謎、蓮見壮一郎(唐沢寿明)を贈賄の容疑に貶めた“裏切り者”は、佐々木達也(滝藤賢一)だった。検察にとって必要な政治家・南原次郎(三遊亭円楽)のため、日本の未来のため、正しい決断を下したと主張する佐々木。検察の正義を諭され、佐々木は壮一郎への変わらぬ敬意を示した上で、立体駐車場から身を投げ、自ら命を絶つ。ここまで開始からおよそ6分。この衝撃な展開すらも忘れ去られるほどに、物語はジェットコースターのような速さで展開していく。

 第9話においてハイライトは多くある。朝飛光太郎(北村匠海)は蓮見杏子(常盤貴子)との採用対決に敗れ事務所を辞め、円香みちる(水原希子)も過去に壮一郎との肉体関係があったことを杏子に知られ退職を希望する。多田征大(小泉孝太郎)を交え、蓮見家で弁護士の案件に夜通し向き合った関係性が嘘のように崩れ去っていく。

 特に杏子と円香は仕事の関係性を越えて、友達と呼べる仲にまで発展していた。「あなたがなりたいと思う自分があなた」「(1年前の)その頃会ってみたかった」と円香は杏子を信頼し、「私は今、円香さんに会えて幸せです」と杏子も円香を慕っていた。しかし、円香と壮一郎にはただならぬ過去があった。どんな今があっても、過去を変えることはできない。壮一郎との離婚を決断し事務所を離れるわけにはいかない杏子は、仕事上では今まで通りの関係でいることを約束する。

 杏子はこれまで家族を、そして自分を守るために、疑わしい他者は切り捨てて生きてきた。上辺だけの近所付き合いも、信用できない夫との関係も離婚届に判を押すことで幕を閉じる。第1話の法廷で16年のブランクを見せていた杏子は、見違えるように強くなってきたのだ。しかし、円香との別れだけは特別だった。事務所の屋上で決別を誓った2人は、お互いの姿が見えなくなると声を上げて泣き出す。特に印象的だったのが、話し合いの中で杏子が冷静を装いながらも、「ここに来て何が嬉しかったって、あなたっていう……あなたっていう友達ができたことだと思ってました」と伝えるのを躊躇うシーンだ。鋭く険しい顔つきだった杏子は涙で瞳を潤わせ、少しだけ表情が優しくなる。杏子にとって円香がどれだけ心許せる存在であったかを表していると同時に、これまでの『グッドワイフ』の中でも常盤の演技力が特に光る場面である。

 杏子に離婚届けを提示された壮一郎は検事正に昇任。過去の捜査内容の見直しとして、多田の裁判官の癒着を調べあげ、彼を贈賄容疑で逮捕する。壮一郎の行動の根源は、多田への嫉妬。「堕ちた正義」とは佐々木、その上で責任を逃れる政治の上手い御手洗直人(中村育二)、そして嫉妬に狂った壮一郎を指したタイトルだ。最終回「最後の審判」では、法律事務所と検察の戦いに。つまり、壮一郎と杏子の全面対決ということになる。検察の味方につく朝飛、それを知る円香がどのような立場行動を取るかも鍵を握るところ。そして、杏子は壮一郎と多田、どちらの未来を選択するのか。 (文=渡辺彰浩)

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