Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

ぴあ

いま、最高の一本に出会える

Perfumeはキャンディーズを超えたのか? アルバム『LEVEL3』がダントツ1位

リアルサウンド

13/10/10(木) 16:23

2013年09月30日~10月06日のCDアルバム週間ランキング

1位:LEVEL3(Perfume)
2位:Superfly BEST(Superfly)
3位:STANDARD(SCANDAL)
4位:Love Collection ~mint~(西野カナ)
5位:あまちゃん 歌のアルバム(Various Artists)
6位:Love Collection ~pink~(西野カナ)
7位:THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER Passion jewelries! 001(城ヶ崎莉・CV山本希望/諸星きらり・CV松嵜麗/城ヶ崎美嘉・CV佳村はるか/本田未央・CV原紗友里/赤城みりあ・CV黒沢ともよ)
8J-アニソン神曲祭り-パラダイス-[DJ和 in No.1 胸熱 MIX](DJ和)
9位:DJ KAORI’S PARTY MIX 5(Various Artists)
10位:TVアニメ『Free!』オリジナルサウンドトラック Ever Blue Sounds(加藤達也)

 今週のアルバムチャート、1位はダントツでPerfumeの『LEVEL3』。もはや貫禄のアルバム5作連続1位である。枚数的には16万6000枚弱と、オリジナルアルバムとして前作にあたる『JPN』、前々作にあたる『⊿』がいずれも初週で20万枚超えをしていたのと比べると若干のセールスダウン。しかし、今や日本最大規模のフェスで大トリを務め、全国ツアーをやれば20万人以上動員、海外ツアーでもホールクラスのキャパを持つ会場を埋め、年末には京セラドーム大阪で2回、東京ドームで2回という驚異のドーム4回公演を予定しているモンスター級のライブアクトでもあるPerfume。全体的には2007年のシングル『ポリリズム』以来の高止まり期がこの6年間ずっと続いていると言っていいだろう。
 
 チャートが発表される日には、各サイトが速報のニュース記事を打つわけだが、今回の「アルバム5作連続1位」のニュースの際に引き合いに出されていたのが「女性グループとしてはプリンセス プリンセスが記録して以来20年8ヶ月ぶり最多タイ」という記録。前作『Perfume Global Compilation “LOVE THE WORLD”』までよく引き合いに出されていたのはSPEEDの記録だったが、SPEEDの時も今いちピンとこなかったこの「女性グループとしては」という文脈。ましてや今回プリンセス プリンセスの名前を突然出されても、多くの人にとっては「へぇー、プリンセス プリンセスって本当に人気があったんだなぁー」という感想くらいだろう。

 ちなみに、先週Superflyが1位になった時には「女性ソロとして史上2人目のアルバム6作連続1位」であることがニュースとなった(1人目は7作連続1位で現在も記録継続中の宇多田ヒカル)。つまり、今週のアルバムチャートは「女性グループとしてアルバム連続1位記録史上1位タイ」のグループが1位で、「女性ソロとしてアルバム連続1位記録史上2位」のソロアーティストが2位というわけ。うーん。やっぱりなんかピンとこない。
 
 性別や世代を超えた幅広いリスナーを獲得することで現在のアイドルブームのきっかけとなり、今やロックフェスの常連にもなったPerfumeだが、現在の音楽シーンを見渡してみても、直接的なライバルと言える存在はいない(強いて挙げるなら、同じ中田ヤスタカ・プロデュース、積極的な海外進出、そしてこれまで共演NGだったことが先日のミュージックステーション特番でメンバー自身の口から明かされた、きゃりーぱみゅぱみゅということになるのだろうか)。

 そんな時、やはり引き合いに出したくなるのはキャンディーズだ。それぞれキャラが立った女性の3人組。アイドルの概念を超えた幅広い人気。先鋭的な音楽性。ライブを主軸とする活動。多くの人(主にオッサン)が指摘するように、30年以上の時を超えて、キャンディーズとPerfumeの共通点は数多いが、日本のポピュラー音楽/芸能史的に最も重要なのは、当時キャンディーズのマネージャーだった大里洋吉氏が、現在Perfumeが所属するアミューズの創業者(現在は代表取締役会長)であること。事実、大里氏から「平成のキャンディーズになれ」と常々言われてきたことを、Perfumeのメンバー自身も以前に明かしている。

 さて、果たしてPerfumeはキャンディーズを超えたのか? 活動期間が約5年間しかなかったキャンディーズと、今年で結成14年目となるPerfume。人気のピーク期に満員の後楽園球場コンサートで解散したキャンディーズと、同じ場所に建て直された東京ドームのステージに立つのは今回が2回目、しかもそこで2日連続公演を予定しているPerfume。言うまでもなく、チャート上の実績ではPerfumeの圧勝だが、キャンディーズは言わば伝説の存在。その伝説を超えるのは、現在のロックバンドに「ビートルズを超えろ」と言うようなものかもしれない。Perfumeが目指しているのは、チャートでの連続1位記録の更新などではない。Perfumeという名のストーリーをこの先もずっと語り続けていくことで、いつの日か伝説を超えていくことなのだ。

■宇野維正
音楽・映画ジャーナリスト。音楽誌、映画誌、サッカー誌などの編集を経て独立。現在、「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「BRUTUS」「ワールドサッカーダイジェスト」「ナタリー」など、各種メディアで執筆中。Twitter

アプリで読む