2019年は映画『HiGH&LOW THE WORST』とのコラボなど、さまざまな形で世間を賑わせたTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE。「LDH PERFECT YEAR 2020」の幕開けを飾る『LDH PERFECT YEAR 2020 COUNTDOWN LIVE 2019→2020 “RISING”』福岡ヤフオク!ドームでもその存在感を存分にアピールした彼らが、2月スタートのアリーナツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2020 “RMPG”』テーマ曲となる10thシングル『FULLMETAL TRIGGER』を、1月15日にリリースする。

　今回はリーダーのLIKIYA、ボーカルのRIKU、吉野北人（以下、吉野）、パフォーマーの山本彰吾（以下、山本）、浦川翔平（以下、浦川）、藤原樹（以下、藤原）、龍、鈴木昴秀（以下、鈴木）の8人に、新たなTHE RAMPAGE像を想起させる同シングルやアリーナツアーについて、また2020年の抱負についても語ってもらった。（古知屋ジュン）

LIKIYA「みんなで荒地を突き進んでいるような感じ」

――まずはスケール感のあるロックテイストで、ライブでの画が浮かぶような表題曲「FULLMETAL TRIGGER」の話から教えてください。

RIKU：流れとして、アルバム（『THE RIOT』）のあとに初めてリリースするシングルになります。僕らの中で「2020年以降のTHE RAMPAGEはどうなっていくべきなのか？」という話をずっとしていたので、その“進化したTHE RAMPAGE”になれるかどうかが、この「FULLMETAL TRIGGER」の出来にかかってくると思っていました。

――ボーカル陣は実際に、その勝負作のレコーディングに臨んでみていかがでした？

吉野：これまでとイメージは違うけれども、すごくTHE RAMPAGEらしい楽曲だと感じました。そのため、どの作品でもそうですが、今まで以上にクオリティを上げていかないと、という気持ちでレコーディングに向き合いました。

RIKU：個人的には最初に聴いたときに「すごく難しい曲だな」と感じました。でもそこはしっかりとボーカルの役割を果たさなければいけないと思ったので、レコーディング前にもかなり練習はしました。

――アルバム曲を含めるとかなり幅広い楽曲を歌いこなしてきたと思うんですが、それでも難易度の高さを感じる作品だと。

RIKU：そうですね。歌うにあたってはこれまで培ってきたノウハウをもちろん活用もしますし、それぞれ得意なジャンルもありますが、やはり曲ありきだと思うので。楽曲の持つ世界観が絶対に崩れないように、どうアプローチしていこうかと悩んだ作品でした。

――なるほど。振付はLIKIYAさんだそうですが、この曲についてはどんなイメージで作っていきましたか？

LIKIYA：これまで僕の振付はガツガツ勢いがあって男っぽい感じだったのですが、今回は新しい自分たちを表現しようと考えて、しなやかさと鋭さを掛け合わせたイメージに切り替えて振りを付けています。サウンド的にはサビで駆け上がっていくような全力疾走感があるので、前に進むような振りを盛り込んでみたり……イメージとしては、みんなで荒地を突き進んでいるような感じです。

――MVもこれまでの作品とはかなりイメージが違いました。個人的な印象ですが、映画の『ターミネーター』を思わせるような。

LIKIYA：今回は二宮大輔監督にディレクションしていただいて、CGをふんだんに使った画になっています。銃弾からメンバーが1人ずつ出てくるシーンがあったり、今までにないソリッドなイメージの作品ができたのかなと。撮影の中で自分たちでも「こういうアングルからこういう風に撮ったほうが、今っぽい画になるのでは？」と提案をしたり、制作サイドとアイデアをぶつけ合えたので、いい作品に仕上がったと思っています。

――パフォーマーのみなさんからも、実際に踊ってみた感想を聞かせてください。

浦川：LIKIYAさんの振付は歌詞にリンクした動きが多いので、踊りながらすごく気持ちが入ります。今回ならたとえばガンフィンガーとか、“TRIGGER”から連想しやすい動きも入っていたりして。

龍：LIKIYAさんも“鋭さ”と言っていたのですが、この曲のダンスは特に鋭さが際立っていると思います。MVでは自分たちの“暴れまわる”ような勢いのあるパフォーマンスと衣装のメタリックな感じ、セットのイメージも重なった相乗効果が出ているんじゃないかなと。

山本：個人的には（川村）壱馬のラップが入る間奏部分の振りがお気に入りです。この曲は、サビは疾走感がある感じですけど、間奏部分には今までのTHE RAMPAGE感が存分に出ているので、そこの“黒さ”が僕はすごく好きです。早くライブでパフォーマンスを見せたいですね。

――もちろんサビが一番際立つように作っているとは思いますが、この曲ではその間奏がファンの方からすると、フックというか、燃えるポイントなのではと。

LIKIYA：絶対そうだと思います。MVでも画がぱっとダークになって、曲調も変わりますから。

鈴木：僕も間奏、大好きです！　進化したものを見せるというテーマももちろんありますが、自分たちの軸を感じさせるエッセンスを残しつつ、そこから「FULLMETAL TRIGGER」という楽曲の世界観に合わせてパフォーマンスの幅を広げていくような振付なので。

藤原：今までLIKIYAさんの振付というと、細かくて重たい感じの振りが多かったのですが、今回のサビは大振りでしかも速いので、また新鮮でした。パフォーマーそれぞれで感覚が違うかもしれないですが、自分はこれまで体幹を意識しながら力を入れて踊ってきたのを、曲に合わせて力を抜いて軽めに踊ってみたりして、個人的に新しい発見があった楽曲でもあります。

――MVではボーカル陣も一緒に踊っていました。

RIKU：一部でパフォーマーと一緒に踊っているんですが、正直、難しかったです。でもLIKIYAさんが「こういう感じでやってみようよ」とイメージを細かく伝えてくれて、完成した映像をチェックしたら、16人の動きがカチッとはまっていたんですよ。僕はパフォーマーではないのでダンスについて生意気なことは言えないんですが、改めて「さすが、リーダーだな！」と思いました。

吉野：毎回思うんですけど、この大人数の振りを、完成図を想定して作れるというのがシンプルにすごいなと思います。たまに「自分だったらどういう風になるんだろう？」と想像したりするんですけど……。

全員：（笑）

吉野：絶対、無理ですもん。やっぱり天才ですよ。

LIKIYA：ありがとう（笑）。毎回、メンバーが多い僕らの強みを表現できるように、各メンバーが得意なジャンルを取り入れることを意識して振りを作るようにはしています。たとえば僕はニュージャックスウィングとかはあまり踊らないんですけど、今回は2番に盛り込んでみて「ニュアンスがわからないから、ちょっと翔平、踊ってくれる？」みたいな感じで、手伝ってもらいました。

RIKU「お祭りの台風の目にTHE RAMPAGEがなれるように」

――タイトル曲もそうですけど、カップリングの「WAKE ME UP」も新しいTHE RAMPAGEというイメージがあります。今日はせっかく浦川（翔平）さんがいらっしゃるので、DJ目線でこの曲の魅力を紹介してください。

浦川：DJ目線なのかわからないですけど（笑）、すごくいろんな“顔”を持っている曲だと思います。アッパーな感じから急にトラップ調に“ズズズン、ブオーン”みたいに展開したり、“ジャンプ！ ジャンプ！”みたいなノリから“エーイ！”の煽りが入るヒップホップ的なノリにイメージを変えていったりする。THE RAMPAGEの楽曲にこういう斬新な構成のものはなかったので、僕らにとっても新しい魅せ方ができるし、ファンの方にとっても新しい楽しみ方ができる曲だと思います。

――アップダウンが激しいので、ボーカル陣は歌いこなすのが大変ではなかったですか？

吉野：サビでは盛り上がる部分がありつつも、通して聴くとメッセージ性が強い楽曲なので、とくに最初のメロディはリリックのメッセージ性も意識しながら歌いました。音サビがあるんですが、普段あまり言わないフレーズや言い回しだったので、細かいところなんですけれどもそこはけっこう苦戦しました。

RIKU：この曲をディレクションしてくださったのが、もともと僕の（歌の）先生でお付き合いの長いEmyliさんなんです。仮歌も歌ってくださったのですが、いい意味ですごくラフに意見交換をして「こんな感じはどうですか？」というやり取りをしながら歌えたので、僕自身はこの曲はすごくスムーズにいきました。さっき翔平が言っていたように、これだけ1曲の中に欲張りにいろいろなジャンルを詰め込んだ曲はなかなかないですし、THE RAMPAGEの今後、とくにライブ作りにおいて、いいエッセンスやスパイスになるような楽曲が生まれたと思います。この曲がライブを経てどんな成長を遂げたり科学反応が生まれるのか、すごく楽しみです。

――この曲の振りももう付いているんですか？

LIKIYA：これからですが（取材は12月）、毎回みんなで「この曲はこの人だよね」というのを話して決めていて、今回は神谷健太が付けることになってます。

――どんな感じになるのか、すごく楽しみです。2月からのアリーナツアーについても教えてください。

LIKIYA：まだ明かせない部分も多いですが、テーマ曲の「FULLMETAL TRIGGER」の世界観を反映した感じになると思います。今までのTHE RAMPAGEの軸の部分を総括して楽しめるものにしつつも、“FULLMETAL”なニュアンスで進化したTHE RAMPAGEを見せられたら。

――前回のアリーナツアーも尋常じゃない盛り上がりでしたが、あれを超えてしまうんでしょうか。

LIKIYA：あのツアーは本当に真っ向勝負というか、男臭くガツンと、サプライズ的な仕掛けも入れずに体当たりで向き合ったツアーでした。今回はそれをブラッシュアップして、テーマである近未来感を表現していきたいです。

――前回のツアーではパフォーマーの皆さんのラップやDJ Sho-heyさんのコーナーでもかなり客席がヒートアップしていました。

RIKU：期待をあえて裏切るという手もありますから、今回どうなるかはまだわからないですよ（笑）？　でも、楽しみにしていただきたいです。

――このツアーは結成5周年の集大成ということですが、振り返るとこの5年は長かったですか？　あっという間ですか？

LIKIYA：リリースやライブ、その時々の課題に集中してきたので、けっこうあっという間でしたね。

RIKU：今思えば、そうですね。僕はデビューまでの期間が長く感じました。

浦川：僕ももう22歳かぁって。

藤原：気付けば10代がいないですもんね。

吉野：みんな（お酒を）飲めるようになって。

鈴木：僕と龍、まこっちゃん（長谷川）、（後藤）拓磨は入ったころは15歳でしたから。

龍：高校1年生でした。

LIKIYA：僕が23歳だったから、今の北人と同い年だ。

山本：北人、今15歳の子たちと一緒にグループ組んでって言われたらどうする？

吉野：それは、けっこう大変そうだなぁ……（笑）。

RIKU：みんな、ずいぶん大人になったと思います。

――（笑）。先日発表されましたが、2019年にもっとも使われたTwitter音楽アカウントのトップ5にTHE RAMPAGE（@therampagefext）が入っていました（参照：Twitter）。グループとしてはもちろん、みなさん一人一人の活躍が注目された結果だと思います。それぞれ2020年の活動をどう見据えているのか、最後に聞かせてください。

LIKIYA：「LDH PERFECT YEAR 2020」の企画の一つとして『RMPG』というツアーをさせていただきますが、その中で“THE RAMPAGEの進化を見せる”というテーマが大前提としてあります。僕らが今までやってきたパフォーマンスにプラスアルファできる“武器”がどんどん増えてきているように思うので、それをいかに自分たちの新しい魅力として見せられるかが鍵になるのかなと。自分たちの基盤をしっかり持ちつつも、近未来感のある、新しいTHE RAMPAGEとして爆発的に進化できたらと思っています。

藤原：まずはアリーナツアーを成功させたいです。これまで以上に注目してもらえる1年になると思うので、各自でそのチャンスをつかんで逃さないようにして、さらに飛躍できるような年にすることが目標です。個人としての活動もそれぞれ増えてくると思うので、そこでも新しいことに挑戦しつつ、THE RAMPAGEとしても幅を広げられる1年にできたら嬉しいです。

鈴木：EXILE HIROさんから「パーフェクトイヤーを引っ張っていくのはTHE RAMPAGEだよ」と言っていただいたので、その期待をいい意味で裏切っていけるように、どんどん自分たちの色を磨き続けたいですね。個人としてもグループとしてもどんどんTHE RAMPAGEの在り方を追求して、もっといろんな方々にTHE RAMPAGEを知っていただけるように頑張っていきたいと思っています。

吉野：年々活動に勢いがついてきているので、2020年もさらにもっともっと加速していきたいです。今回のツアーは、初めて僕らを生で観るような新しいファンの方々にも、今まで応援してくださったファン方々にも、どちらにも楽しんでいただけるような魅力あるものにしたいですし……あと個人としても、もっともっとTHE RAMPAGEに貢献できるように頑張りたいです。

龍：これまでよりも格段にパフォーマンスする場が増えて、注目される機会も多くなると思うので、そのプレッシャーに負けないように、一つ一つの仕事にしっかり向き合っていけたら。THE RAMPAGEとしての毎日の活動をさらに突き詰めて、未来につながるような年になればいいなと思っています。

山本：THE RAMPAGEとして初めてパーフェクトイヤーのヘッドライナーとして参加できるので、そこには全力で挑みたいと思います。2021年になったときに後悔しないように、1年を忙しなく過ごせたら。自分のこれからのアーティスト人生、芸能人生に大きな影響を及ぼす年に必ずなると思うので、いい意味で「LDH PERFECT YEAR 2020」というお祭りに乗っかりつつしっかり盛り上げていけるように頑張ります。

浦川：まだ公開されていない予定も含めると12月までのスケジュールがほぼ埋まってしまっているので、2020年にはさらに怒涛の1年になると思います。その中でも一つ一つのことを丁寧にいろんな人に伝えていきたいですし、THE RAMPAGE以外の活動で得たものをTHE RAMPAGEに持ち帰って、グループとしてのキャパシティもどんどん広げていけるようにしたいと思います。

RIKU：「LDH PERFECT YEAR 2020」にはLDHの各アーティストがいろいろな角度からエンタテインメントを発信するので、逆に言うとやましょう（山本）が言ったように、ヘッドライナーとして名前は出ているけれども、僕らの活動が埋もれやすくなってしまうとも思うんです。なので、そのお祭りの台風の目にTHE RAMPAGEがなれるように、みんな言っていたことですがメンバー個々でもTHE RAMPAGEの代表として、広げていけるように頑張るということ。グループとしては今目の前にあるハードル、例えば今ならアリーナツアーですが、そこに向かってしっかりと全員で力を合わせて頑張っていけたら、2020年はメンバー一人ひとりとしてもグループとしても、パーフェクトな1年になると思います。

■リリース情報
THE RAMPAGE from EXILE TRIBE
10th Single『FULLMETAL TRIGGER』
2020年1月15日（水）発売
【CD+DVD】￥3,636（本体価格）＋税
【CD ONLY】￥1,273（本体価格）＋税
収録内容
＜CD＞※2形態共通
・FULLMETAL TRIGGER
ほか収録内容未定

＜DVD＞※【CD+DVD】のみ
・FULLMETAL TRIGGER (Music Video)
・a-nation 2019ライブ映像 (大阪ヤンマースタジアム長居公演)

☆EXILE TRIBE FAMILY OFFICIAL CD・DVD SHOP、LDH official mobile CD/DVD SHOPオリジナル特典・全国CDショップ特典は後日発表。

公式アーティストページ

■ツアー情報

『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2020 “RMPG”』
2月5日(水) 【静岡】静岡エコパアリーナ
2月6日(木) 【静岡】静岡エコパアリーナ
2月23日(日) 【三重】三重県営サンアリーナ
2月24日(月・祝) 【三重】三重県営サンアリーナ
2月27日(木) 【東京】武蔵野の森 総合スポーツプラザ メインアリーナ
2月28日(金) 【東京】武蔵野の森 総合スポーツプラザ メインアリーナ
3月14日(土) 【宮城】セキスイハイムスーパーアリーナ
3月15日(日) 【宮城】セキスイハイムスーパーアリーナ
4月18日(土) 【福井】サンドーム福井
4月19日(日) 【福井】サンドーム福井
5月10日(日) 【新潟】朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンター