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ジェームズ・キャメロンが語る「アリータ」の全貌!ロンドンから中継会見

ナタリー

19/2/4(月) 6:00

「ジェームズ・キャメロン 緊急!日本独占生中継会見!!!」に出席したジェームズ・キャメロン。

「アリータ:バトル・エンジェル」で製作・脚本を担当したジェームズ・キャメロンが、日本のマスコミ向けに生中継での会見に応じた。

木城ゆきとのマンガ「銃夢」の映像化をギレルモ・デル・トロから勧められたことをきっかけに、キャメロンが25年もの構想期間を経て実写化した本作。クズ鉄町“アイアンシティ”を舞台に、スクラップの中から拾われたサイボーグの少女アリータが、自らの出生の秘密を知るため戦うさまが描かれる。

ロンドンから会見に応じたキャメロンは、まず「とにかく主人公のキャラクターに魅了された。彼女の持っている脆さとか非常にオープンなハート、内面的な強さ、弱き者を助けるという正義感にね」と原作に初めて触れたときのことを述懐。映画におけるアリータは、ローサ・サラザールの演技をもとに全編モーションキャプチャーで造形された。特徴的なのが、通常の人間よりひときわ大きくなった目だ。

このアイデアは企画の初期から存在しており、キャメロンも「写真のようにリアルなCGの女の子を主人公にしたかった」と明かす。しかし、1年前に本作のフッテージ映像が公開された際は批判もあったという。そして「それからより温かく、より人間的にしていった。今ではリアルに見えすぎて、逆に周りの人の目が小さすぎると感じるかもしれないね(笑)」と続けた。

本作のプロジェクトは、キャメロンの前作である2009年公開作「アバター」と同時期から進行していたそう。「両方に非常に思い入れがあり、どちらを先に進めるかわからなかった」と振り返りながら、映画制作におけるシステムや技術に関するテストを先に「アバター」で行うことになったと話す。そうして完成した「アバター」が大ヒットを記録し続編の制作も決まる一方で、「アリータ」の制作は見送られていた。

その頃に「スパイキッズ」「シン・シティ」シリーズなどで知られる映画監督のロバート・ロドリゲスから声をかけられ、未完成の状態の脚本を渡したという。キャメロンは「ロバートは『すべてのシーンが見える』と言っていて、その情熱にほだされた。自分で監督もしたかったが、そうするとあと20年は完成を待つことになってしまうと思ったからね」とロドリゲスを監督に抜擢した理由を語る。

キャメロンはロドリゲスとともに脚本を完成させたほか、プロダクションデザインやキャラクターデザイン、キャスティングにも密接に関わり続けた。しかし撮影現場にはたった1度、1時間滞在しただけ。「キャストやスタッフに対して、これはロバートの映画なんだということを明確にしたかった。彼にすべてのクリエイティブ上の権限を渡したことをわからせたかった」とその意図を述べる。

完成した「アリータ:バトル・エンジェル」については「しっかりとロバートのスタイルになっていて、より商業的になっている。私が作ったらよりダークでエッジィなものになっていたが、本作はより若い人たち、もっと多くの人々に届くような作品になったと思うよ。ロバートには娘がいるから、彼女たちのために作ったのでは」とコメント。「(木城を含めた)3人のアーティストによる素晴らしいコラボレーションができた」と自信をのぞかせた。中継の最後には、ワールドプレミアのためロンドンを訪れていた木城も画面に登場。映画を非常に気に入っている木城は、キャメロンと固く握手を交わしていた。

「アリータ:バトル・エンジェル」は、2月22日より全国でロードショー。日本語吹替版では上白石萌音が主人公のアリータに声を当てた。

(c)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation (c)Yukito Kishiro/Kodansha

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