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日向坂46、オードリーANNから拡大するファンの輪 坂道グループとラジオの親密な関係性を考察

リアルサウンド

19/4/28(日) 6:00

 日向坂46の冠番組『日向坂で会いましょう』(テレビ東京)が、番組MCを務めるオードリーがパーソナリティを務める『オードリーのオールナイトニッポン(以下、ANN)』(ニッポン放送)に寄せた番組構成になってきている。4月20日放送のANNにて、若林正恭が『日向坂で会いましょう』について、「絶対、ラジオ聴いておかしくなっちゃってる人が編集してるよな」とコメントするほどだ。

参考:日向坂46の歌姫 齊藤京子、努力の末に勝ち取った歌唱力 『Mステ』初出演を機に振り返る

 ことの発端となったのは、前身番組『ひらがな推し』時代、当時けやき坂46として初めてアルバム『走り出す瞬間』をリリースする際に行ったヒット祈願“バンジージャンプロケ”に、お笑いコンビ・どきどきキャンプが参加したこと。コンビの“サトミツ”こと佐藤満春は、構成作家としても多くの番組を担当しており、その中には『オードリーのオールナイトニッポン』も入る。最近では、結婚発表をした春日俊彰を10年間、陰で支えていた人物として注目を浴びた。

 そんなサトミツは、バンジージャンプロケを一致団結し見事成功させたメンバーを見て、勇気づけられたと大号泣。そこからすっかりグループのファンになった“公式おひさま”(おひさま=日向坂46ファンの総称)サトミツの動向を、若林がANNで明かすという構図が出来上がっていく。ラジオでの若林の個人的な高本彩花、小坂菜緒推しも手伝い、リトルトゥース(ANNリスナーの総称)を巻き込みながら、「日向坂46×オードリー」の輪はどんどん大きなものになっていく。

 そのほか、上村ひなのが映ったサトミツの写真を若林がインスタにアップ、『オードリーのオールナイトニッポン 10周年全国ツアー in 日本武道館』に日向坂46のメンバーが参加(佐々木久美が集合写真で「ひ」のポーズ)するなど、番組外での親交も深まっていることがわかる。また、サトミツが構成作家を務める『日向坂46のオールナイトニッポンGOLD』(ニッポン放送)では、オードリーからのコメントが届き、ジングルではメンバーが「復ビン」「キャップかけ」「キン肉マン例え」とオードリーネタを連発している。

 サトミツの登場をきっかけに『ひらがな推し』の方でも、「エミール」のシュークリーム、HEY!たくちゃん監修カップ麺「鬼そば藤谷 濃厚蟹だし味噌らぁ麺」がケータリングに並ぶなど、リトルトゥースにしか伝わらない細かいネタが徐々にインサートされるように。デビューシングル「キュン」ヒット祈願駅伝では、当然のようにどきどきキャンプがロケに参加。上村が完走した第1区からサトミツは期待通りに号泣していた。さらに4月21日からは「目指せ! 人気ラジオ番組出演!! カスカスラジオでお勉強しましょう!!」という、ガチガチにANNに寄せた企画が2週に渡って放送されている。若林による作家の盛り上げ笑いやANNのコーナー「新しいキン肉マンの超人」の話題など、リトルトゥースにはたまらない構成。このようにオードリーのANNと『日向坂で会いましょう』より強固な関係性を結んでいる。

 日向坂46だけでなく、『乃木坂工事中』(テレビ東京)のバナナマン、『欅って、書けない?』(テレビ東京)の土田晃之、澤部佑(ハライチ)と、坂道シリーズにおいて冠番組のMCとの関係性は必要不可欠なものになっている。

 コンサートに足を運び、それぞれが持つラジオ番組でエピソードを話すというのは、一つのフォーマットとも言えるが、その先駆けとなっているのが『バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBSラジオ)。互いに多忙を極めるスケジュールのため、乃木坂46メンバーの出演こそ少なくなったが、メンバーの卒業などグループに大きな変動があれば、必ず2人は番組の中で話題に挙げている。設楽統は『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)の前回大会で3度目の優勝を果たしたが、齋藤飛鳥が『のぎおび⊿』でその勇姿を讃えていたのも、“公式お兄ちゃん”として信頼関係にあることを強く感じさせた出来事の一つだ。

 現在『乃木坂工事中』で放送中の企画ロケ「罰ポイント精算沖縄ツアー」が最初に仄めかされたのも、バナナマンの2人が沖縄からラジオ放送をしていたことからだった。ANN同様、バナナムーンにも「日村第一バス」「タンカン」「ジモンさん」「鈴木タケヤス」など番組特有のネタが存在するが、4月21日放送の『乃木坂工事中』にも、「ヒムアザラシ 好きな食べ物はタンカン」とこっそりラジオネタが散りばめられていることは、ファンにもあまり知られていない(『乃木坂工事中』と『日向坂で会いましょう』の制作は同じKMAX)。

 ラジオには、テレビとは違った異様な熱を生み出す力がある。それは、リスナーがスタジオで話すパーソナリティを想像しながら聴くという、今も昔も変わらないフォーマットがあるからだ。SHOWROOM、MixChannelでの同時中継など、少しずつ発信の仕方は変容していっているが、ラジオを聴きながらTwitterでのハッシュタグを追いかける楽しさには、どこかプライベートな話題を共有している感覚を覚える。

 ライブビューイングを含め2万2千人を動員した『オードリーのオールナイトニッポン 10周年全国ツアー in 日本武道館』は、ラジオが決して少数派のものではないということを可視化したイベントの一つであったが、そんな多くのリトルトゥースが少しずつおひさまになっていっている例は、ハッシュタグを追っていく中でよく散見される。乃木坂46のコンサート会場で、「バ」とデザインされたバナナマンキャップを被るファンをよく見かけるように、今後日向坂46ではオードリーのグッズを身にまとったリトルトゥースが目撃されるようになることだろう。(渡辺彰浩)

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