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小林由依×土生瑞穂による“線香姉妹”は欅坂46を象徴するユニットに? 2人の共通点から考える

リアルサウンド

18/8/30(木) 8:00

 欅坂46の7thシングル『アンビバレント』の収録曲の中で、新ユニットとして注目されているのが、「302号室」(TYPE-C収録)を歌う小林由依と土生瑞穂の”線香姉妹”。すでに雑誌の表紙を飾ったり、タワーレコードやHMVのシングル発売のキャンペーンに登場したり、先日の『はんにゃ・金田と欅坂46のゆうがたパラダイス』(NHK-FM)にも出演したりするなど、欅坂の中で今最も期待されているユニットだ。しかしなぜ今この2人なのか? 欅坂の最強美人姉妹とも言える線香姉妹について考察してみたい。

(関連:欅坂46 今泉佑唯&小林由依、なぜWセンターに抜擢? 6thシングル『ガラスを割れ!』の重要性

 小林は1999年生まれで今年19歳を迎え、土生は1997年生まれの21歳。線香姉妹というユニット名は、以前に乃木坂46で松村沙友理と生田絵梨花が結成した”からあげ姉妹”というユニットのPVを手がけた月田茂監督が名付けたという(参考:土生瑞穂 オフィシャルブログ)。月田監督は、線香姉妹「302号室」のMVも手がけている。そんなからあげ姉妹と線香姉妹の共通点と言えば和風の邸宅でシュールなダンスを披露するMV。とは言え、小林と土生は実際にMVを見るまで線香姉妹というユニット名は知らず、その名前の由来も今のところ分からないそうだ。結果的に坂道系の姉妹シリーズを継承するという形となったが、からあげ姉妹の無表情で歌い踊る「食物連鎖」の脱力系とは違い、線香姉妹は80年代風の失恋ソングをストイックに歌っている。

 今まで2人の接点はあまり見受けられなかっただけに、一見意外な組み合わせだと感じる。2人の共通点に関して『B.L.T.10月号』で本人たちは「おそば好き、日焼けしやすい、インドア好き」と語っていた。だが、2人の共通点はそれだけではない。土生は『GirlsAward』で欅坂のメンバーとして初めてランウェイを歩き、女性ファッション誌『JJ』の専属モデルとして活躍。その後、小林もランウェイを経験し、7月から雑誌『with』で待望の専属モデルになっている。「302号室」のMVは、そんな2人の美脚を意識した作りとなっていた。

 ビジュアルの強さだけでも見栄えする2人は、欅坂にかける熱さやストイックさも似ているように思う。小林は自分の考えや意見をしっかり持っている印象だ。ブログや雑誌、インタビューなどで言葉として発信し、それを有言実行するストイックさがある。昨年は5thシングル『風に吹かれても』からフロントを務め、何かと不安定だった時期のグループの中で常に安定した存在感を発揮していた。平手休養中の「ガラスを割れ!」では代理センターを担当。この時期の歌番組などでは、小林がグループを牽引していた。

 一方の土生は、4thシングル『不協和音』までは2、3列目の常連で、目立つ存在ではなかったが、各インタビューでも答えているように、自分を出していこうという意識改革があり、身長を活かしたダイナミックなパフォーマンスを覚醒。小林と同様に5thからのシングルはすべてフロント入りを果たしている。そんなストイックに練習に励む土生について、小林は「ダンスとか、パフォーマンスで努力する姿を見てきて、すごく尊敬しているんですよ」(引用:『B.L.T.』10月号)と語っている。またパフォーマンスだけでなく、以前は喋るだけで精一杯だったバラエティ番組でも土生は、アニメやゲーム好きを全面に押し出したり、最近では無意識の天然ぶりが遺憾無く発揮したりと活躍している。

 そんな小林と土生は、ここ1年間における欅坂への貢献度が非常に高い。そして「アンビバレント」でも両端のフロントでシンメトリーとなって、センター平手友梨奈を支えている。

 小林は今泉佑唯とのユニット”ゆいちゃんず”としても活動。欅坂の中でも看板ユニットであるだけに、土生は欅坂を卒業する今泉の代わりなのではという声も少なくなかった。だが「302号室」がラジオで初オンエアされた直後、土生はブログでいの一番に反応している。「やっぱりゆいちゃんずの存在が大きいので 色々な意見があると思いますが 私はこのユニットが代わりだったら 絶対受け入れていません 全く別の新しいユニットとして ゆいぽんと作り上げていきたいです」(引用:土生瑞穂 オフィシャルブログ)と。決して代わりではない新ユニットだと断言していた。

 ギターデュオであるゆいちゃんずの曲は70年代のフォークソング風なのに対し、「302号室」は振付のコンセプトが昭和のアイドルというように、80年代っぽいポップな曲調である。未知数であった土生の歌声は喋り声と同じで可愛さがあり、小林の芯の通った歌声との相性も抜群だ。ビジュアルと同じく美しく調和がとれているように感じる。また、グラビアだけを見ると、今までの小林は大人っぽくしっかり者といった雰囲気が漂っていたが、背の高い土生と並ぶと、どこか生意気そうな妹感が漂っているのも実に新鮮である。

 そして歌詞だが、2年間同棲していた“君”が家を出ていくのを、“僕”は思い出にふけながらただ見守るしかなかったといった失恋ソングなのだが、今泉の卒業を聞いてからはどうしても歌詞が重なって聴こえてしまう。だからこそ新ユニットが歌うことに意味があるのではないだろうか。

 今回の7thシングルは、けやき坂の「ハッピーオーラ」や欅坂を卒業する今泉のソロ曲「日が昇るまで」など、今までの集大成的な曲が多い印象だ。そんな中で、線香姉妹からは欅坂のネクストステージを感じられ、新生欅坂を象徴するユニットになるのではと期待が膨らむ。ゆいちゃんずを引きずるのは失礼かもしれないが、土生は高校1年生の時に『けいおん!』の影響で軽音部に入り、ONE OK ROCKの曲などをエレキギターで弾いていたという過去があるだけに、いずれ2人でギターを弾き語る姿も見てみたい。

(文=本 手)

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