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三嶋りつ惠「光の場 HALL OF LIGHT」

19/12/25(水)

ガラスを用いて自在な造形を生み出すのが三嶋りつ惠の表現である。ギャラリーでの展示に際してこのたび用意された新作は、まずは六角形の御簾のような巨大な造形物。壁面にあたる部分は、じつに2万2千個というガラス玉を糸状に連ねたもので覆われている。内側に身を潜らせることが許されており、内部へ入ってみると、無数のガラス玉を通してぼんやりと見える外界がなんとも輝かしい。目に映るものすべてが美しいなんて、ひとつの理想郷ではないか。展示は奥の室へと続いており、そちらにはさまざまなかたちを持ったいくつものガラス作品が居並ぶ。具体的な何かを模したのではなく抽象的なかたちばかりで、これはガラス自体がみずから「なりたいかたち」をとってそこにあるのではないかと思わせる。それほど自然で無理のない造形だと感じられるし、そこに生命の蠢きも読み取れるような気がするのだった。

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