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AKB48 矢作萌夏が卒業発表 グループに残される“次世代エース”育成の課題

リアルサウンド

19/10/29(火) 11:00

 AKB48の矢作萌夏が、10月27日放送のドキュメント番組『ミライ☆モンスター』(フジテレビ系)でグループを卒業することを発表した。活動期間は年内となるとのこと。2016年のオーディション落選からドラフト候補生時代を経て、2018年にAKB48・チームKメンバーとなった矢作。今年8月には1stソロ写真集『自分図鑑』が発売され、9月にはAKB48の最新シングル曲「サステナブル」でセンターに抜擢されるなど躍進を遂げていた。新時代のAKB48を牽引するメンバーとして今後の活躍が期待されていた彼女のアイドルとしての魅力は一体どんなところにあったのだろうか。女性アイドルシーンの動向に詳しいライター・渡辺彰浩氏に話を聞いた。

(関連:【写真】AKB48 矢作萌夏

「在籍1年半かつ17歳という若さでAKB48のシングル曲でセンターを務めたのは異例中の異例。現在のAKB48にとって「新星」と言い切っていいメンバーでした。研究生時点から、高いパフォーマンスが評価され、その伸びやかな歌声は『AKB48グループ歌唱力No.1決定戦』でも2位という成績を残しています。さらには、正規メンバーに昇格したばかりでTOKYO DOME CITY HALLでのソロコンサートも行っていた(『AKB48矢作萌夏ソロコンサート~みんなまとめてすちにさせちゃうぞ♡~』/開催発表時点では研究生)。これはグループ史上最速といわれています。

 パフォーマンスだけではなく、矢作さんは“すち”(好き)という口癖でファンに親しまれていて、握手会ではいわゆる“釣り師”としても有名でした。キャッチーな口癖やファンへの対応などで人気を獲得していっているところから考えると、自己プロデュースが上手なメンバーだったように思います。さらには指原莉乃さんをはじめとする先輩メンバーとの接点も多く、さらに知名度を広めていきました。指原さんにタメ口でグイグイ接していけていることも、ファンを驚かせていましたね」

 矢作の卓越したスター性について語った同氏。しかし、彼女には繊細な一面もあったという。

「矢作さんは非常に繊細な方でした。楽屋などで先輩メンバーといるときは、はっちゃけていて高校生らしい瑞々しさが見える一方で、センターとして音楽番組に出演しているときは縮こまってしまい弾き切れていないように見受けられました。実際に、指原さんも「萌夏、すごく繊細。意外とメンタル弱い。すぐ泣いちゃう。かわいい。面白くてセンス最高。頑張れー!!」とツイートをしています。そんな彼女が、『AKB48における期待のホープ』として単独センターになったことは大きなプレッシャーにもなっていたのではないでしょうか。『ミライ☆モンスター』では、隣にいた横山由依さんに泣きついてから意を決して卒業を発表しているように見えました。そんな彼女の様子を見ていると、陰ではアイドル活動に対して悩んでいたように伝わってきましたね」

 AKB48でも圧倒的な存在感を放っていた矢作。彼女が卒業することで、AKB48にはどのような課題が残るのだろうか。同氏はこのように語った。

「矢作さんは、2020年2月1日の握手会で卒業となりますが、グループとしては年内で活動終了。これが指し示す意味は、おそらく『NHK紅白歌合戦』(NHK総合/以下、紅白)でしょう。これまでを振り返ると、『紅白』をもって活動を終了しているメンバーは多くいます(2016年で島崎遥香、2017年で渡辺麻友)。つまり、『卒業発表したメンバーが最後に出演する番組』という話題性があったわけです。昨今のAKB48は様々な問題があり、かつシングルもなかなか発売できていない状況でした。そんななか満を持してリリースされたのが、矢作さんをセンターに据えた『サステナブル』。今年、AKB48は『サステナブル』で『紅白』出場を目指すことになるでしょう。局面に立たされた彼女たちが今年、そして来年以降『紅白』に出場できるのか気になるところです。また、矢作さんが卒業したことでもう一度“期待のホープ”となる存在を探さなければならないのは、グループにとっての今後の課題となるでしょう」

 矢作のアイドルとしてのポテンシャルに期待を寄せていたファンも多かったことだろう。“矢作不在”となるAKB48から次世代エースは生まれるのだろうか。AKB48の活動に今後も注目していきたい。(北村奈都樹)

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