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シプリアン・カツァリス&広瀬悦子 ピアノデュオリサイタル 名手2人が描く「第九」の真髄

ぴあ

19/12/5(木) 12:00

シプリアン・カツァリス (c)Carole Bellaiche

カツァリスと広瀬悦子のヴィルトゥオーゾ・デュオによる快進撃が止まらない。これまでにも数々の名演を聴かせてくれてきた彼らの今年のメニューは、2020年に生誕250年を迎えるベートーヴェンだ。しかも、ベートーヴェンが「第九」を作曲するはるか以前にそのメロディを刻み込んだ「合唱幻想曲」を冒頭に置いた、リスト編曲による2台ピアノ版「第九」なのだから楽しみだ。しかも「合唱幻想曲」の編曲者がハンス・フォン・ビューローというのも興味深い。ここに来て古の名指揮者の名前が出てくるところにもクラシックの奥深さが感じられる。

一方「第九」をピアノ用に編曲したのはご存知の大ピアニストにして作曲家のフランツ・リストだ。彼はベートーヴェンの9つの交響曲すべてをピアノ用に編曲し、さらに「第九」についてはその規模の大きさを考慮したのか、わざわざ2台ピアノ用の編曲作品まで手掛けている。今回のプログラムで楽しめるのがまさにその、2台ピアノ版「第九」だ。これを2人のヴィルトゥオーゾが演奏するのはリストの思惑通り。オーケストラにも匹敵する圧倒的な「第九」に期待したい。

●公演概要
12月11日(水)浜離宮朝日ホール
「シプリアン・カツァリス&広瀬悦子 2台ピアノリサイタル」

●シプリアン・カツァリス(ピアノ)
ピアニスト。1951年フランスマルセイユ生まれのギリシア系。64年に13歳でパリ音楽院に入学。74年ジョルジュ・シフラ国際コンクールに優勝。80年代初頭から始まったリスト編曲カツァリス補筆のベートーヴェン交響曲全曲録音で、一躍その名が世界に広がる。ショパン演奏に対する評価は高く、90年からショパン・コンクールの審査員に招待される。超絶技巧の曲からバッハまでレパートリーは広く、最近はカツァリス・ピアノ五重奏団も結成。

●広瀬悦子(ピアノ)

(c)Jean-Baptiste Millot

1979年生まれ、愛知県名古屋出身の女性ピアニスト。3歳からピアノを始め、1994年にパリ・エコールノルマル音楽院に入学。96年に同院を首席で卒業後、パリ国立高等音楽院に入学。99年に首席卒業とともにダニエル・マーニュ賞を受賞。99年のマルタ・アルゲリッチ国際コンクールでの優勝をはじめ、数々の国際コンクールで優秀な成績を収める。2001年にはシャルル・デュトワ指揮のN響と共演、日本でのオーケストラ・デビューを果たす。2004年2月、『シャコンヌ』でCDデビュー。2010年の5枚目『ショパン:バラード&ノクターン』は、仏レーベル〈MIRARE〉初の日本人アーティスト作として話題に。以降、世界を舞台に活躍中。

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