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中村壱太郎、『夜は短し歩けよ乙女』で現代劇の男性役に初挑戦「すべてが冒険」

ぴあ

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「第20回山本周五郎賞」を受賞した森見登美彦のベストセラーを舞台化した『夜は短し歩けよ乙女』のゲネプロ・取材会が6月5日、東京・新国立劇場で行われ、中村壱太郎、乃木坂46の久保史緒里をはじめ、共演する鈴木砂羽、竹中直人、玉置玲央、白石隼也、脚本・演出を手がける上田誠(ヨーロッパ企画)が意気込みを語った。

京都を舞台に、後輩である「黒髪の乙女」(久保)に想いを寄せる「先輩」(壱太郎)が、彼女の目に留まろうと日々奮闘しながら、様々な騒動に巻き込まれる姿を描いたラブストーリー。2017年には星野源、花澤香菜が声優を務め、上田が脚本を担当した長編アニメーションが公開され、第41回日本アカデミー賞の最優秀アニメーション作品賞に輝いている。

歌舞伎俳優で女形として活躍する壱太郎にとって、現代劇で男性を演じるのは今回が初めてで「こういった“普通”の衣装も含めて、すべてが冒険でございます。甲冑(かっちゅう)を着けずに戦場に出るような感じ」と少し緊張した様子。自身が演じる先輩は「凝り固まった、回りくどい人間」だと語り、「そんな先輩が乙女に恋をして、いろいろな出会いや事件を通して、変わっていきながら、ひたすらひた走る姿を見ていただければ」とアピール。「こういう状況ですが、最後まで無事に完走できることを願って、祈って、頑張ってまいります」と抱負を明かした。

乙女を演じる久保も「グループのメンバーがいない環境での舞台は初めて。私にとっても冒険からのスタートでした」と新たな挑戦に武者震い。役柄の魅力は「好奇心旺盛で、天真爛漫。巻き起こる事件に対して、プラスの感情を持つ前向きさ」だといい、「個性の強い方々ばかりなので、物語の軸になる乙女が消えかけるんじゃないかと悩んだが、(前向きな)乙女のおかげですごく前向きになれました」と振り返った。

脚本・演出の上田は「想像力たくましく、筆が走るままに書かれている。春夏秋冬、恋をめぐる物語でありながら、本筋に関係ないところで、ありとあらゆる事件が起こっている」と原作の特徴を語り、「素直に演劇にすると、これはなかなか大変だが、あえて正攻法で可能な限り原作通りに、劇にしました」。その上で「皆さん、それぞれの分野から持ち寄った知恵と経験と力を結集して、壮大な絵巻ものが完成した。休憩含めて3時間弱ですが、きっと多幸感に包まれると思います」と自信を示していた。

取材・文・写真=内田涼

舞台『夜は短し歩けよ乙女』 原案・原作:森見登美彦
劇作・脚本・演出:上田誠
出演:中村壱太郎 / 久保史緒里(乃木坂46)
玉置玲央 / 白石隼也 / 藤谷理子 / 早織
石田剛太 / 酒井善史 / 角田貴志 / 土佐和成 / 池浦さだ夢 / 金丸慎太郎 / 日下七海 / 納谷真大
鈴木砂羽
尾上寛之 / 藤松祥子 / 中村光 / 山口森広 / 町田マリー
竹中直人

【東京公演】
2021年6月6日(日)~2021年6月22日(火)
会場:新国立劇場 中劇場

【大阪公演】
2021年6月26日(土)・2021年6月27日(日)
会場:COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

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