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草なぎ剛「ミッドナイトスワン」の役は「何も考えずにできた」、水川あさみらに感謝

ナタリー

20/9/27(日) 16:07

「ミッドナイトスワン」公開記念舞台挨拶の様子。左から内田英治、服部樹咲、草なぎ剛、水川あさみ。

「ミッドナイトスワン」の公開記念舞台挨拶が本日9月27日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、キャストの草なぎ剛、服部樹咲、水川あさみ、監督の内田英治が登壇した。

トランスジェンダー女性として体と心の葛藤を抱えながら生きる凪沙を主人公とした本作。凪沙を草なぎ、親からの愛を受けずに育った中学生・桜田一果を服部、一果の母・桜田早織を水川が演じている。全国145館の映画館に生中継されたこの日の舞台挨拶。ステージに上がった草なぎは「登場したとき声援がなかったのは生まれて初めてです。リアクションが見えないからウケてるのかウケてないのかわからない(笑)」とジョークを飛ばしつつ、「初めての状況の中で映画が公開となりますが、この作品が皆さんに届けられることを幸せに思っています」と公開を喜んだ。

凪沙という役柄について「今までで一番何も考えずにできた」という草なぎ。「監督や樹咲ちゃん、あさみさんに引っ張っていただいて。役も作品も1人では作ることはできないことを改めて実感しました。なので、みんなで1つの方向に向かうと奇跡が起きるんだなという気持ちです」と述べる。本作がデビュー作となった服部は、「小さい頃から続けていたバレエでこの映画に貢献できてよかったです。試写で観たら草なぎさんや水川さんに助けられていたシーンばかりで。ありがとうございます」と草なぎと水川に感謝。2人は「こちらこそ」とほほえみ、水川は一果をネグレクトする役どころを「心が痛かったですが、愛の大きさや深さがそれぞれ違うんだなということを踏まえて、ネグレクトだけをフィーチャーしないで演じることができました」と振り返った。

互いの母親ぶりについて聞かれると、水川は「母親っぷりという点では私のほうが全然負けてました」と答え、草なぎは「お互い違う立場の母親でした。お互い一果のことが好きだけど、表現の仕方が違います。あと、あさみちゃんが怖かったです。見事な演技で、こんな怖いの?って(笑)」と回想。内田は、注目してほしいポイントについて「3人の関係性です。水川さんが演じた母親も、凪沙も愛情ある母親です。微妙な関係性ですが、演技じゃなかったように感じました」と語った。

続いて、愛の形を描いた本作にちなみ、“愛の告白”をするコーナーに。草なぎは愛犬に向けて「いつも癒やしてくれるクルミちゃん。パパは、今日は六本木の映画館でお仕事をしています。あなたのごはん代を稼ぐためにがんばります!」とコメントして、登壇者の笑いを誘う。次に服部は「監督の第一印象が怖くて近付きづらいと思ったけれど、話してみたらとても優しくて、笑顔がチャーミングでした」と内田へ伝え、水川は「ここにいるすべてのお客様へ。こんな状況の中、劇場に来てくださったことに感謝したいです。お互いに知らない人たちが1つの作品を観て、感動したり笑ったり怒ったりする。映画館という空間って特別だと思います。それを共有できる方たちに『好きです』って言いたいです」と観客に呼びかけた。

最後に草なぎは「家族の方とみんなで一緒に観てほしい作品です。観る方によって、感じ方が違うのは当たり前のことですが、これほど感じ方が違う映画はないと思っています。年齢、性別、国籍問わず、みんなに観てほしいです。必ず伝わるものがあるんじゃないかなと思っています」と観客に語りかけて舞台挨拶を終えた。

「ミッドナイトスワン」は全国で公開中。

※草なぎ剛のなぎは弓へんに前の旧字体、その下に刀が正式表記

(c)2020「MIDNIGHT SWAN」FILM PARTNERS

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