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上村聡史演出舞台『森 フォレ』公演詳細発表 チラシビジュアルは榎本マリコが担当

ぴあ

『森 フォレ』

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7月6日(火)から7月24日(土)まで、世田谷パブリックシアターで上演される舞台『森 フォレ』の公演詳細が発表された。

世田谷パブリックシアターではこれまでに『炎 アンサンディ』(2014 年初演、17年再演)、『岸 リトラル』(17年戯曲リーディング公演、18年本公演)と、気鋭の劇作家ワジディ・ムワワド作 “「約束の血」4部作”シリーズを上演してきた。宗教・戦争・歴史といった、日本人にとっては一筋縄には伝わらない題材ながらも、難解さを超越する作家の世界観、構成力、魅了する台詞、そしてなによりも普遍性を見つめた視点が高く評価され、数々の演劇賞を受賞するにいたった。2018年の『岸 リトラル』以来、3年の歳月を経て、ようやく待望の『森 フォレ』の上演となる。

演出を手掛けるのは、『炎 アンサンディ』、『岸 リトラル』を数多くの演劇賞受賞へと導いた上村聡史。役の心情のみならず、社会・政治背景まで正確に分析して表現する緻密な演出力を生かし、同シリーズの中でも集大成と言える大作『森 フォレ』に挑む。またスタッフ陣も『炎 アンサンディ』以来、全員同じ布陣が今作でもまた顔を合せ、最高のスタッフワークで臨む。

出演には、『岸 リトラル』で読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞した岡本健一、『炎 アンサンディ』で菊田一夫演劇賞大賞を受賞した麻実れいほか、栗田桃子、亀田佳明、小柳友といった前2作でその研ぎ澄まされた演技を発揮した顔ぶれが並ぶ。更に、成河、瀧本美織、岡本玲、松岡依都美、前田亜季、大鷹明良とい った、近年の演劇界を牽引するメンバーが加わり、総勢11名の実力派俳優が集結した。

チラシの表面を飾るビジュアルは、画家・榎本マリコが担当。本作の為のオリジナル・イラストを描きおろした。榎本は書籍『82 年生まれ、キム・ジヨン』(作:チョ・ナムジュ、発行:筑摩書房)の表紙イラストに象徴されるような顔面に風景や静物を配し、表情を見せずにテーマを表す独創的な作風で人気を博しており、今回はこの『森 フォレ』の世界感と榎本の作風がマッチし、日本版『森 フォレ』のビジュアルが誕生した。

■榎本マリコ コメント
途方に暮れてしまいそうな歴史は暗く果てしなく入り組んだ森のようで、そこに小さな光を見出す旅に出ているよう な錯覚を、描きながら覚えました。

■上村聡史(演出)コメント
再びワジディの台詞に出会えることを大変嬉しく、改めて、想像力というものが、いかに人生にとってかけがえのな い産物かということを思わせてくれる氏の世界観に、表現の可能性を感じ、演出できる喜びを噛みしめています。 いつもながらの、個人の小文字の物語と歴史の大文字の物語が交差する作劇は、深遠な想像を喚起することは さることながら、今作は、前二作の中東をイメージした舞台設定から、ヨーロッパへと舞台を移します。時間軸も、 産業革命後の資本社会が台頭する1870年から、第一次・第二次世界大戦という戦争の世紀を潜り抜けて、閉塞 感漂う神なき現代までの約150年が描かれます。とりわけ、『森 フォレ』は“女性の身体”が重要なキーワードとな っていて、愛や憎しみ、不安や渇望といった普遍的な感情が、脳、血、顎、腹、肌、性器、心臓といった身体のパ ーツへと反映され、それら身体の神秘と可能性が物語を大きく突き動かしていきます。その純然たる身体と感情 の迸りを、“約束の継承”とも言うべきテーマへと繋げ、熱量と詩的な奥行きを感じる、歴史と個人の一大叙事詩と して、今の時代に仕立てたいと思います。
これまでの『炎 アンサンディ』『岸 リトラル』を共に創りあげた心強いスタッフ・キャストと、今回が初参加になるキ ャストとの刺激的かつ鮮度ある組み合わせで、本シリーズの集大成となるべく醍醐味に、どうぞご期待ください。

『森 フォレ』
2021年7月6日(火)~7月24日(土)
作:ワジディ・ムワワド
翻訳:藤井慎太郎
演出:上村聡史
出演:成河 瀧本美織 /
栗田桃子 前田亜季 岡本玲 松岡依都美 / 亀田佳明 小柳友 大鷹明良 /
岡本健一 麻実れい
会場:世田谷パブリックシアター
公式サイト:https://setagaya-pt.jp/performances/202107mori.html

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