Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

「偶然と想像」濱口竜介、ベルリン銀熊賞に輝き関係者に感謝「この人たちこそが映画」

ナタリー

濱口竜介

「偶然と想像」が第71回ベルリン国際映画祭にて審査員グランプリ(銀熊賞)を受賞。イタリア現地時間6月13日に行われた授賞式に監督の濱口竜介が出席した。

本作は「偶然」と「想像」をテーマにした短編3つからなるオムニバス。第1話「魔法(よりもっと不確か)」には古川琴音、中島歩、玄理、第2話「扉は開けたままで」には渋川清彦、森郁月、甲斐翔真、第3話「もう一度」には占部房子、河井青葉が出演している。

授賞式でプレゼンターを務めたのは「ローマ環状線、めぐりゆく人生たち」のジャンフランコ・ロージ。彼は本作について「普通なら対話や言葉が終わる地点から、この映画の対話はむしろ始まるのです。そこからが本作の真骨頂であり、あまりに深く掘り下げるので、観客は驚きと困惑の中で自問することになります。『どこまで掘り下げるんだ?』と。濱口の言葉は物質であり、音楽であり、素材なのです」と述べ、「最初は、白い壁の部屋に男と女、時には2人の女が立っているだけの、ほとんどマイナーなものに見えます。そして、場面が進むにつれて、このシンプルな部屋の中に、自分もそこに含まれるような全宇宙が、彼らとともに立ち現れてくるような気がしてくるのです」とコメントし、濱口を紹介した。

濱口はキャストの名前を1人ひとり挙げてから「皆さんがこの物語を信頼してくださったので、今このような素晴らしい賞をいただくことができています」と言い、「ここには来られていないスタッフ、撮影の飯岡幸子さん、演出・制作チームの高野徹さん、大美賀均さん、深田隆之さん、音チームの城野直樹さん、黄永昌さん、鈴木昭彦さん、衣装の碓井章訓さん、美術の布部雅人さん、ソ・ヒョンソンさん、メイクの須見有樹子さん、そしてプロデューサーの高田聡さん、本当にありがとうございました」と感謝を伝える。

続けて「名前ばかり伝えてすみません。でも本当にこのメンバーがチームのほぼ全員です。とても小さなチームで映画を作りました。この人たちこそがこの映画です。心から感謝を述べたいと思います」と話し、「同じことが映画祭にも言えると思います。難しい状況の中、オンラインでの上映ではありましたが、3月から心遣いと温かみを感じながら参加していました。カルロ・シャトリアン(ベルリン映画祭のディレクター)とそのチーム、そして素晴らしい審査員の皆さまにお礼を申し上げます、ありがとうございました。ありがとうベルリン!」と語り、大きな拍手を浴びた。

「偶然と想像」は2021年冬に劇場公開。

(c)2021 NEOPA / Fictive

アプリで読む