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「本気のしるし」森崎ウィンが語る「僕は二股三股しない」、土村芳も登壇の初日レポ

ナタリー

20/10/9(金) 19:15

「本気のしるし 劇場版」初日舞台挨拶の様子。左から森崎ウィン、土村芳、深田晃司。

「本気のしるし 劇場版」の初日舞台挨拶が本日10月9日に東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で行われ、キャストの森崎ウィン、土村芳、監督の深田晃司が登壇した。

星里もちるの同名マンガを実写化した本作は、虚無感を抱えて生きるサラリーマンの辻一路と、無意識のうちに周囲をひどい状況へと導く女性・葉山浮世の関係を描く物語。2019年10月に放送された全10話のドラマが、232分に再編集されてスクリーンにかけられる。劇場版は第73回カンヌ国際映画祭「Official Selection 2020」に選出された。

一見誠実に生きているようで、同じ会社の女性と二股の交際を続ける辻を演じた森崎。役作りを聞かれると「勘違いしてほしくないのは、僕は二股三股しないということ」ときっぱり発言して笑いを誘う。また「僕もウィンとして生きている中で、自分がどういう人間なんだろうかと紐解いても100%紐解けない瞬間がやっぱりある。辻くんに関しても、すべて理解しているかと問われれば、そうではない。現場では女性陣との会話、そして芝居のキャッチボールを純粋に楽しみながら演じていました」と振り返る。

土村演じる浮世は、無意識のうちに男性を誘惑するような発言をする不思議な魅力を持つ女性で、辻もどんどんその深みにハマっていく。彼女のキャラクターは深田曰く、ドラマ放送時から「本気のしるし」と検索すると、関連ワードに「イライラ」という言葉が上がるほど、視聴者の心をかき乱していたそうだ。

この難しい役どころについて、土村は「大多数の方が『なんだこの女性は……』と思ったと思います」とコメント。さらに「確かにめちゃくちゃな行動が目立つ女性ではあるんですが、その裏にひたむきさやピュアな部分がある。そういう部分があるから憎みきれない。行動の裏に見え隠れするところを意識して、大事にして演じさせていただきました」と語った。「自分と似ている部分はあるか」と聞かれた土村は「いや、まったくありません」と否定したが、森崎は「この作品に出ている役者はみんな(その答えを)否定すると思います」と納得していない様子だった。

2000年の連載当時に原作を読んでから、映像化を熱望していたという深田は「本当に20年かけて願いが叶ったということを実感しています」と感慨深げ。原作に惹かれた理由を「それまでラブコメが得意だった星里先生が、コメディを封印してヒリヒリした恋愛を描いていた。そこに異様な迫力を感じたんです」と明かす。

浮世のキャラクターについて「MeToo運動などを踏まえ、今振り返ってみても、浮世という女性の描き方はとても現代的。言わば男性社会の中で擬態のように自分を守る術として、男性を惹き付けてしまう。そういう方法でしか身を守れない女性の存在に興味を惹かれた」と分析する深田。想像以上だったというドラマ放送時の反響を「浮世の印象が後半になるにつれて、どんどん反転していく。むしろ浮世よりも辻のほうがヤバいかも、といった感想も見かけました」と振り返りつつ、「今は映画をイッキ見した皆さんがどう思われたか気になります」と期待を込めた。

イベントでは、星里がキャストをイメージして描いたキャラクターイラストも披露。「本気のしるし 劇場版」は全国で順次公開される。

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