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東京事変、JUJU……エッジの効いたポップネス×優れた表現力によるケミストリー 新譜5作をピックアップ

リアルサウンド

20/4/7(火) 12:00

 メンバー全員の創造性が炸裂した東京事変の8年ぶりの新作EP、ストーリーテラーとしての才能を改めて実感できるJUJUの4枚組ベストアルバム。“エッジの効いたポップネス×優れた表現力を持った女性ボーカル”のケミストリーが楽しめる新作を紹介します。

(関連:東京事変「永遠の不在証明」MV

●東京事変『ニュース』
 作詞はすべて椎名林檎、作曲はメンバー5人が1曲ずつ担当し、アレンジは東京事変と総力戦で制作された8年ぶりの新作『ニュース』。ネオソウル×エレポップなトラックとともに“オンライン必須”な人々の生活を描いた「選ばれざる国民」(作曲:浮雲)、メンバー全員の個性的な演奏がせめぎ合う歌謡ジャズ「うるうるうるう」(作曲:伊澤一葉)、キャッチーなベースリフが牽引する東京事変流のロックンロール「現役プレイヤー」(作曲:亀田誠治)、90‘sオルタナロック的な音像と和的なメロディが絡む「猫の手は借りて」(作曲:刄田綴色)、ミステリアスな匂いを振りまく煽情的アッパーチューン「永遠の不在証明」(作曲:椎名林檎)と、尖ったポップネスと優れたプレイヤビリティを共存させた楽曲が並ぶ。

●JUJU『YOUR STORY』
 「やさしさで溢れるように」「東京」「この夜を止めてよ」「PLAYBACK」「奇跡を望むなら…」など、デビューから16年目を迎えたJUJUの代表曲・ヒット曲をコンパイルした4枚組ベストアルバム『YOUR STORY』。各ディスクを“Theater RED”、“Theater PURPLE”、“Theater PINK”、“Theater BLUE”と色付けし、ある一人の女性の物語を紡ぐようにまとめられた本作からは、“語り部のように歌いたい”というJUJUのスタンス、歌詞の主人公の感情と人生を繊細かつ奔放に描き出すボーカリストとしての魅力がたっぷりと伝わってくる。R&B、エレクトロ、歌謡曲、(彼女のルーツである)ジャズなどのテイストを大胆に取り入れ、常に新たな音楽性にトライしてきた軌跡を体感できるのも本作の聴きどころだろう。

●Anly『Sweet Cruisin’』
 前作『LOOP』(2018年)に続き、LA 在住のサウンドプロデューサー・Juan Arizaとともに制作された3rdアルバム『Sweet Cruisin’』。現在進行形のEDM、R&B、ヒップホップなどの潮流を捉えたトラックメイクはさらに洗練され、2020年のポップミュージックとして(決して大げさではなく)世界基準に達している。しかし本質はそこではなく、古き良きブルース、フォーク、カントリーを血肉化したAnlyのソングライティングと歌こそがこのアルバムの中軸だと思う。個人的にもっとも印象的だったのは、叙情性に溢れたメロディに乗せ、失恋の痛みを映像的に映し出す「Goodbye My Love」、そして、心地よい高揚感をたたえたアコギ、美しいリズムを内包したメロディ、“一度きりの青春を思い切り生きよう”とメッセージする歌が一つになった「Not Alone」を収録。

●the peggies『アネモネEP』
 大切な人との別れを経験した女の子の、“君”がいない日常をリリカルに綴った表題曲「アネモネ」がとにかく素晴らしい。特にグッときたのは、〈「ねぇ昨日面白い映画を見てさ」 君に電話しようとして手を止めた〉というライン。具体的なエピソードを使い、誰もが共感できる喪失感を描き出すこの一節は、ソングライターとしての北澤ゆうほのポテンシャルの高さを改めて証明していると思う。生々しいバンドサウンドとクラシカルなストリングスを融合させた島田昌典のアレンジも絶品だ。その他、ソウルフルなグルーヴとエレポップ的なキラメキを併せ持った「weekend」、自分自身を信じて生きていくことに対する葛藤をストレートに歌った「いきてる -弾き語り-」など、生命力と愛に溢れた楽曲を収録。

●ナナヲアカリ『マンガみたいな恋人がほしい』
 ニコニコ動画にオリジナル楽曲のMVを投稿し、瞬く間に注目を集めた“ネットカルチャー発の女性シンガー”ナナヲアカリが、初めてラブソングをテーマに据えたミニアルバム『マンガみたいな恋人がほしい』。歌い手のSouをフィーチャーしたカラフル&アッパーな「チューリングラブ feat.Sou」、DECO*27が作詞作曲、TeddyLoidが編曲を手がけたエレクトロポップ「もしも信者」など、鋭利な音楽性と“生まれながらのポップネス”と呼ぶべきボーカルの特徴が絶妙なバランスで融合している。〈大好きが欲しかった〉というフレーズを響かせるロックチューン「MISFIT」、離れ離れになった“あなた”への切ない思いを綴った「note:」は、彼女自身が作詞・作曲を担当。ソングライターとしての成長ぶりも実感できる。(森朋之)

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